インテージヘルスケアは、全国一般用医薬品(OTC)販売動向調査のデータをもとに、「2020年3月度 市販薬市場 薬効別ランキング」を発表した。
3月度の市販薬の市場規模は928億円、前年同月比では87.8%と大幅なマイナスとなった。過去5年間の3月の販売平均を100とした場合の指数で見ても92.7と最低値だった。
不調要因として、花粉関連薬市場が前年を大きく割り込んだことや、新型コロナウイルス感染拡大の影響で訪日観光客が大幅に減少し、インバウンドで人気のある銘柄が低調だったことなどが挙げられる。
商品別では、新型コロナウイルス感染予防で「殺菌消毒剤」が引き続き好調だった一方、「花粉関連薬」は花粉飛散量が少なかったためか大幅にダウンしている。
市販薬における新型コロナウイルスへの主な対策商品として、殺菌消毒剤が前年同月差プラス15.3億円、前年同月比212.0%と好調を維持。殺菌消毒剤の中ではジェルタイプを中心とした手指消毒剤が記録的な売上増となっている。
手指消毒剤は流通での欠品にまでは至っていないようで、前年同月差プラス13.9億円、前年同月比789.9%という結果だった。
またマスクに関しては、依然として店頭で欠品が見られるものの、商品が小売店に納入された結果、3月30日の週には前年比プラスに転じている。
◆SDI(全国一般用医薬品パネル調査)◆
対象業態:OTC医薬品を販売しているドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア
エリア:全国
調査店舗数:3,245店舗
データ収集方法:POSデータのオンライン収集
対象カテゴリー:医薬品、指定医薬部外品
(対象カテゴリーのバーコードが付与されている商品のみ)
調査項目:各店舗におけるバーコード別の販売年月日、販売個数、販売金額など