コーセー、非接触が求められるコロナ禍のピンチが新たなニーズや解決策を生み出す好機に

週刊粧業 2021年1月1日号 32ページ

コーセー、非接触が求められるコロナ禍のピンチが新たなニーズや解決策を生み出す好機に
 コーセーでは、コロナ禍をピンチではなく新たなニーズや解決策を生み出す好機と捉え、マスクに付きにくいメイクアップ商品の研究開発を推進しているほか、美容部員(ビューティ コンサルタント、以下BC)によるオンラインを活用した非接触の新たなカウンセリングなどを提供している。

 さらに、コロナ禍以前の2019年から顧客との新たな接点づくりの一環として、オンラインサイトとオフラインのコンセプトストアを融合させた「Maison KOSÉ(メゾン コーセー)」の取り組みも進めている。

 コロナ禍で推進・強化した取り組みや今後の展望などについて、執行役員 経営企画部長の原谷美典氏に話を伺った。

 ――コロナ禍において、貴社ではどのような取り組みを推進・強化されましたか。

 原谷 まず卑近な例を1つ挙げると、コロナ禍で生まれた新たな生活様式への対応に向けて、マスクに付きにくいメイクアップ商品の研究開発を進めている。

 当社では、1994年にヒットした口紅コート剤「リップ ジェル マジック」の発売以降、長年に亘り落ちにくい口紅の開発に努めてきた。

 最近では、メイクの仕上げにサッと吹きかけるだけで化粧崩れしにくくなる「メイク キープ ミスト」が好調に推移している。

 いずれもコロナ禍が発生する以前より日頃から研究開発に取り組んできたもので、メイクが落ちにくい商品開発においては一日の長があると自負している。

 新商品では、2021年にブランドデビュー10周年を迎える「エスプリーク」より、当社が独自に開発した「マスク内の環境下でも化粧持ちが持続する技術」を応用したファンデーションを2月に発売する。マスク内は高温多湿で、それに伴う汗や皮脂の影響から化粧崩れが発生しやすい状況にある。

 しかし、この技術を応用することで、コロナ禍で常態化している長時間のマスク着用後でも、メイク直後の仕上がりが持続する。

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