東京化粧品工業会 澤田晴子会長、原点に立ち戻り復活の年に

週刊粧業 2021年1月1日号 4ページ

東京化粧品工業会 澤田晴子会長、原点に立ち戻り復活の年に
 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、国内外の経済社会に深刻な影響を及ぼしただけでなく、私たちの日常生活も一変させることになりました。昨年の今頃には全く想像できなかった状況が今も続いています。

 これまで好調を続けてきた化粧品産業も、現在、かつてない苦境に陥っています。感染症の流行拡大に伴う海外との往来の制限措置によって、化粧品産業を支えてきたインバウンド売上は激減いたしました。

 外出自粛、マスク着用等のコロナ下での行動変容は、化粧品消費パターンにも大きな変化をもたらしています。

 感染症流行の収束を見通すことが難しい現状にあって、どのように業況を回復させていくことができるか、私たちは出口の見えない迷路をさまよう不安を覚えます。

 このようなときこそ、化粧品産業に身をおく私たちが、再び業界を成長軌道に乗せるため心を一つにして、ときに助け合い、ときに競い合って、新たな課題に挑戦していくことが大切ではないでしょうか。

 美しさを実現し、生活に潤いと希望を与えることは化粧品産業の原点であり、社会的使命でもあります。

 多くの人々が心の余裕を失いがちな現在、この原点に立ち戻って、コロナ後の生活における新たな化粧品ニーズに対応した製品を開発し、社会的使命を果たしていくことが化粧品産業復活の鍵になると信じています。

 最後になりますが、皆様にとって本年が明るい希望の持てる一年となりますことをお祈り申し上げて、年頭の御挨拶とさせていただきます。
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