CITE JAPAN 2021、280社超による化粧品技術の競演

訪販ジャーナル 2021年5月17日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 優れた化粧品技術を表彰する「アワード」を新設
  • 新ホールも貸し切り会場増設、安心・安全な展示会の実現へ
  • アワードは環境・技術の2部門、来場者投票により受賞社を選出
CITE JAPAN 2021、280社超による化粧品技術の競演
 化粧品関連技術の発展を掲げる国内最大級の化粧品関連の展示会「化粧品産業技術展 CITE JAPAN 2021」が5月19日(水)~21日(金)の3日間、パシフィコ横浜で開催される。2003年から2年に1度開催されており、今回で第10回を迎える。

 出展者数は国内外284企業・959小間(うち海外6カ国・8社)、出展者技術発表154セッションを予定している。(2021年5月6日現在)

 コロナ禍での開催となるが、日本化粧品原料協会連合会の吉岡正人会長(近畿化粧品原料協会会長)は「会場内では徹底した感染拡大防止対策で展示会を成功させ、次代につなげていきたい」と意気込みを語った。

新ホールも貸し切り会場増設
安心・安全な展示会の実現へ

 第10回は、パシフィコ横浜の展示ホール、アネックスホールに加え、昨年4月に開業した新ホール「ノース」を貸し切り、開催される。

 吉岡会長は、「前回(第9回)は出展を希望する企業が予想をはるかに上回り、一部の企業には出展を断念していただく形になってしまった。今回は1社でも多くの企業が出展できるよう、会場を『ノース』ホールにも広げている。そのため、会場内の共通通路はこれまでより余裕を持ってすれ違える幅をとることができた。コロナ禍での開催になるが、安心感を持って回遊していただける環境を可能な限り整えた」と話す。

 長引くコロナ禍で出展を見合わせる企業もあったため、数字的には前回に及ばないものの、21年5月6日現在で、出展者284企業、959小間、技術発表154セッションを予定している。

 化粧品業界は、これまで成長を後押ししてきたインバウンドバブルがコロナ禍の影響で崩壊し、20年より厳しい市場環境を迎えた。隔年開催の展示会として10回目を迎えるが、これほど変化が激しい2年間はなかっただろう。

 特にコロナ禍の20年は、感染拡大防止対策を目的とした手指の消毒・除菌、ハンドソープなどの衛生関連製品や、コロナ生活で生まれた新たな美容ニーズや肌悩みに対応した製品などの技術開発、市場開発が進んだ1年でもあった。

 会場では、新たな開発技術・製品を通して各社が提案する「ニューノーマルへの対応」が見どころの一つになることは間違いない。

 実際、抗ウイルス効果を確認した原料やマスクにつきにくいリップ、ファンデーションなど「withコロナ」時代の生活者ニーズを捉えた新製品・新技術が各社より紹介されている。

 今回、もう一つの大きなテーマとなるのが「環境対応製品/環境配慮技術」だ。

 特設Webサイトの技術発表一覧にもあるように、「サステナブル」や「クリーンビューティ」などをコンセプトにした化粧品原料やOEM製品の充実化が見て取れるほか、容器・パッケージでは「バイオマス」や「生分解性」など環境対応容器が並ぶことが予想される。

 来場に関しては、在宅・テレワークを導入している企業がまだ多く存在し、見込みがつかない状況だが、吉岡会長は「第10回という一つの節目でもあり、今後も業界にとって重要な展示会として位置づけていくためにもリアルで開催する意義があると考えている。『afterコロナへの布石を打つ』。そのような気概で、来場者と出展者が有意義な時間を共有できる展示会にしたい」と語る。

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