証券アナリスト 佐藤和佳子氏、2021年化粧品市場の今後を分析

粧業日報 2021年6月29日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品市場は想定より回復の遅れ
  • 化粧品株は改革推進に高評価
  • 改革へのアクションに高評価、ポジショニング戦略の難しさも
証券アナリスト 佐藤和佳子氏、2021年化粧品市場の今後を分析
 長引くコロナ禍で国内化粧品市場の回復が遅れている。経済産業省が発表した化粧品出荷統計によると、今年3月は前年同月比10.2%減、4月は0.6%減だった。

 昨年2月下旬頃より新型コロナウイルスが全国的に感染拡大し、4月から5月にかけて緊急事態宣言が発令されていたことを踏まえると、4月時点で対前年ではプラス成長を予想していた経営者が多かったと思う。5月からのプラス推移に期待したい。

 コロナの状況次第という将来予測が難しい状況にある中、化粧品・日用品業界を調査・分析する三菱UFJモルガン・スタンレー証券・インベストメントリサーチ部の佐藤和佳子シニアアナリストに、化粧品業界の21年上期を振り返ってもらうとともに、下期以降を展望してもらった。

 化粧品株は改革推進に高評価

 ――少し早いですが、2021年上期の国内化粧品市場を振り返っていただけますか。

 佐藤 ファンダメンタル的に21年上期の化粧品業界をみていくと、コロナ感染拡大の長期化とともに市場の回復が遅れている。直近5月までで化粧品銘柄の業績は、期初の見通しより下回って推移している。

 ただ、特徴として予想よりも厳しい業績になっているにもかかわらず、株価は予想以上に上昇している。

 将来的に回復見込みがあるということで株価が上昇するのは理解できるが、予想とのズレが大きくなっていても株価が上がる。20年以上、業界を担当しているが、ここまで株価の予想が難しいことはなかった。

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