はっぴーとーく樹音、独自のオムニチャネル戦略を推進

週刊粧業 2021年10月18日号 11ページ

カンタンに言うと

  • 宣言下でも顧客視点の対応推進、従来からの配達サービスも好評
  • 3種のSNSを使い分け、既存客や新客へアプローチ
  • 化粧品専門店の価値を付与したオンラインショップでリピート図る
はっぴーとーく樹音、独自のオムニチャネル戦略を推進
 「はっぴーとーく樹音」は、東急田園都市線沿線の閑静な住宅街が広がる梶ヶ谷駅前に40年以上にわたり店舗を構え、地域に密着した化粧品店として愛されてきた。

 コロナ禍では、SNSを活用したコミュニケーションや長年続けてきた配達サービスの拡充により顧客接点の継続的な創出を図ったほか、新客の獲得にもつなげているという。

 今後はオンラインショップとの連携を進め、オン・オフラインともに同店の強みである「人の温かみを感じられる接客」を提供しロイヤリティを高めていく。

 ニューノーマルに向けた化粧品専門店のあり方や今後の注力施策について、昨年4月に創業者である両親から事業を引き継いだ代表の東流音氏に話を伺った。

宣言下でも顧客視点の対応推進
従来からの配達サービスも好評

 同店は1978年に、先代店主の東賢太郎氏によって設立された。当時から「おしゃれマインドの高い女性のための癒しのサロン」を目指し、高次元のカウンセリングと接客により「人と人のつながり」を重視した店舗づくりにこだわってきた。

 こうした中、創業42年目を迎えた昨年4月には賢太郎氏から娘姉妹に事業継承が行われ、代表に東流音氏が就任した。その前後に新型コロナによる感染が社会全体で広がり、市況全体が大きく変貌。コロナ禍になってから2年弱、流音氏は共に事業を引き継いだ姉とともに様々な施策に挑戦しながら、コロナ禍における化粧品専門店のあり方を模索してきた。

 まず昨年4、5月に発令された最初の緊急事態宣言下では、同店舗も他の業態と同様に、通常営業の停止を余儀なくされた。

 ただ休業すると、定期的に商品を注文している会員が困ると考えた流音氏は、店内入り口に臨時カウンターを設置。接触を最小限に抑えながら、商品を購入できる環境を整えた。また4月中には各メーカーに許可を取り、店内で販売している一部商品のオンラインショップも急ピッチで開設した。

 さらに、従来から継続してきた配達サービスの周知も進めた。

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