花王、2021年12月期第3四半期は増収減益

粧業日報 2021年11月10日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品・ケミカル事業で増収も原材料価格高騰で収益性は低下
  • 通期は高付加価値商品・つめかえ商品へのシフトで収益改善へ
花王、2021年12月期第3四半期は増収減益
 花王の2021年12月期第3四半期連結業績(IFRS)は、売上高が前年同期比1.6%増(為替影響を除く実質0.4%減)の1兆209億5900万円、営業利益が9.2%減の1089億9400万円、税引前利益が4.7%減の1135億900万円、当期利益が4.5%減の820億7000万円となった。

 1~9月は、新型コロナウイルス感染症拡大が一進一退を繰り返し、さらに昨年の特需反動の影響が厳しい中、化粧品やケミカルで増収を確保したものの、原材料価格上昇の影響を大きく受け減益となった。なお、営業利益の減益分111億円のうち、原材料価格変動の影響は60億円となっている。

 トイレタリー事業は、売上高が4.0%減の6565億円、営業利益が20.3%減の849億円、営業利益率が12.9%となった。メリハリを効かせたブランドマネジメントでカテゴリーリーディングブランドを強化したが、昨年の特需反動や、日本・アジアでの度重なる感染拡大により、売上は前年同期、計画とも下回って推移している。

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