くすりの福太郎 本郷店、店舗一丸で「カルテHD」シリーズを推奨

週刊粧業 2022年1月31日号 5ページ

カンタンに言うと

  • ハンドクリーム販売数全国2位の実績店
  • 店内勉強会でカルテHDの持つ商品力を全員が体感し好実績に
  • 様々な売場での多面展開によりカルテHDと顧客との接点を創出
  • ハンドクリームをきっかけにカルテHDシリーズの拡販へ
くすりの福太郎 本郷店、店舗一丸で「カルテHD」シリーズを推奨
 2001年3月にオープンしたくすりの福太郎 本郷店は、東京メトロ丸の内線・本郷三丁目駅の改札口と向かい合う駅前の好立地に店を構える。

 同店では2020年11月に長尾憲二郎氏が店長に就任して以降、薬剤師やビューティーアドバイザー(BA)の社員を筆頭にパートスタッフの全員が一丸となり、カウンセリング販売を強化している。

 その特筆すべき成果として、2021年10月16日にコーセーマルホファーマの高機能スキンケア「カルテHD」シリーズから発売された新商品「モイスチュア ハンドクリーム」を店内の推奨商品に掲げると、11月の月間目標としていた100個を発売からわずか10日間で達成し、全国2位の販売実績を記録した。

 長尾店長と薬剤師の岩佐涼平氏、BAの渡邊由香氏に、販売が好調な秘訣や店舗での取り組みについて話を伺った。

店内勉強会でカルテHDの持つ
商品力を全員が体感し好実績に

 カウンセリング販売の強化を進める同店では元々、化粧品カテゴリーにおいてカルテHDが2020年9月のデビュー以来、順調に販売実績を伸ばしていた。



 カルテHDは、コーセーが長年の化粧品づくりで培った製剤技術と、皮膚科学領域をリードするマルホの持つ知見と保水有効成分「ヘパリン類似物質HD」が掛け合わさったことで生まれた医薬部外品の高機能スキンケア。「肌あれしやすい乾燥肌も、使うたびうるおい向上」をコンセプトに、繰り返す肌悩みに対して毎日のスキンケアにおいて高い保湿効果と心地よい使用感を両立している。

 このように、カルテHDはヘパリン類似物質HDを配合している点や、化粧品と製薬の合弁会社から生まれた信頼性への評価が高い。販売が好調な要因としてはこうした商品力に加え、ブランドをしっかりと育成ができる流通店舗に取扱店を絞り込んだこと、さらには薬剤師による推奨販売が主なポイントとなっている。

 今回取材した3人にモイスチュア ハンドクリームの販売が好調な理由を尋ねると、それぞれ「コーセーマルホファーマさんのご協力による『店内勉強会』なくしては語れない」と異口同音に話す。

 2021年からは同シリーズのさらなる拡販に向け、店舗メンバー全員がより一丸となって取り組むための新たな施策として、薬剤師の岩佐氏が主体となって「店内勉強会」が考案された。

 岩佐氏が営業担当の佐々木一成氏(コーセー化粧品販売 首都圏コンシューマー支店 販売部主任)に勉強会の開催を打診したことがきっかけとなり実施に至ったという。

 佐々木氏は全員で一丸となってカルテHDを拡販したいという同店の熱意に応えるべく、すぐさまコーセーマルホファーマ社に相談。同社のマーケティング企画・開発部の笹山大輔課長は、「流通各社さまに向けた商品説明はこれまで企業本部などで実施していたが、実際の店頭を訪れて販売者の方々に直接勉強会を行ったのは過去になかった。それでも本郷店さまの熱意を受け、これは我々が直接伺うべきだと判断した」と当時を振り返る。

 モイスチュア ハンドクリーム発売の約2カ月前に実施された勉強会は、マルホ社でMR(医療情報担当者)として従事していた笹山氏とコーセーで長年教育に携わってきた内田小巻氏(コーセーマルホファーマ社マーケティング企画・開発部)が講師を務め、1回3~4人を上限に店内事務所で全5回計7時間にわたって実施。薬剤師からBA、パートスタッフなど従業員のほぼ全員が受講し、皮膚に関する基礎知識をはじめ、新商品(モイスチュア ハンドクリーム・モイスチュア バーム)の特長について学んだ。

 「コーセーさんとコーセーマルホファーマさんがすぐに対応いただき、時間を割いて社員だけでなくスタッフ1人ひとりにも説明してくださったことで、全員がしっかりとしたエビデンスデータに基づき自信を持ってカルテHDを推奨できるようになり、これまで以上に店舗メンバーの一体感が増している」(岩佐氏)



様々な売場での多面展開により
カルテHDと顧客との接点を創出

 2フロア構成の同店では、モイスチュア ハンドクリームの発売に合わせ、店内の様々な売場でカルテHDと顧客との接点を創出すべく、1・2階のあらゆるコーナーにおいてカルテHDシリーズの多面展開を実施した。

 セルフ商品を多く並べる1階では、来店者の目線に必ず入る店舗入口のプロモーションスペースをはじめ、人通りの多いレジ横にカルテHDを大々的に展開。さらに、「本郷店の周辺は美容感度の高い男性が多く、カルテHDを購入される男性も少なくない」(渡邊氏)ことから、男性用スキンケアコーナーにも陳列し、性別や年齢を問わず幅広い来店客に向けてカルテHDを積極的にアピールした。



 そして、1階から2階へと向かう階段スペースには、コーセー特注の陳列什器と大型ポスターを展開。来店客が階段を上り下りする際、カルテHDのポスターが必ず目線に入るよう工夫し、1人でも多くの来店客にブランドを認知してもらうことを売場で徹底している。

 「お店で必要だと考えるPOPや什器を依頼すると、営業担当の佐々木さんがすぐに持ってきていただけたことも、カルテHDが店舗一丸となって推奨できた大きなポイントだった」(渡邊氏)

 カウンセリング化粧品などを展開する2階では、定番棚以外にレジの近くにカルテHDを配置。さらには、同フロアの奥に位置する日用雑貨の食器用洗剤コーナーにも陳列し、食器洗い後の手荒れケアにモイスチュアハンドクリームを提案した。

 「コーセーさんから店頭のスタッフに試供品を提供いただき、実際に自分たちが継続して使用することで効果を実感したことも好調な販売につながり、今もカルテHDシリーズを愛用するスタッフは多い」(渡邊氏)

 モイスチュア ハンドクリームの販売が好調な要因としては、勉強会や多面展開のほかにも「長尾店長が作成した『販売実績表』の存在も欠かせない」と岩佐氏と渡邊氏は口を揃える。

 「売上の目標を金額で追うとわかりにくくなってしまうが、長尾店長が作成した表は目標個数まであとどのぐらいで達成できるか、スタッフ全員が一目でわかりやすかった。それによってスタッフの意識が高まり、推奨販売にあたってはこうした店舗が一体感を持つための雰囲気づくりも重要であることを改めて実感した」(岩佐氏)

 同店2階で主にカウンセリング化粧品を販売するコーセー化粧品販売の松田結香氏は、「カルテHDを通してお店の方々との関わり方がより深くなった。成功事例も共有することで会話が増え、お店全体の雰囲気がよくなったことを感じる」と語り、店舗の一体感が高まっている様子が窺える。



ハンドクリームをきっかけに
カルテHDシリーズの拡販へ

 長尾店長は、カルテHDシリーズのさらなる拡販に向けて、「モイスチュア ハンドクリームの効果を実感された人が、それをきっかけにモイスチュア バームや乳液など別のアイテムを購入されるケースも出てきており、裾野をしっかりと広げていきたい」と抱負を語る。

 BAの渡邊氏は、「今後もマスク生活は当面続くことが予想され、敏感肌化粧品に対する需要は依然として高まるだろう」と述べたうえで、「化粧水や乳液、クリーム、美容液を使用していないお客様に向けてカルテHDオリジナル特典カードを活用し、サンプルセットをプレゼントする当店独自の限定企画を実施するなど、リピーターになってもらえるような施策を積極的に展開していく」と語った。

 最後に岩佐氏は、「水分を保持する機能を非常に高いレベルで整えることができるのはヘパリン類似物質しかエビデンスが得られていない。医薬品とは違い、化粧品として毎日使用できるカルテHDを使い続けることは決して無駄にならないということを今後もしっかりとお客さまへお伝えし、リピートの方々を増やしていきたい」と決意を語ってくれた。
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