コーセー、「Maison KOSÉ」サイトに衝動買い促すAIを導入

　コーセーは、総合美容情報サイト「Maison KOSÉ（メゾンコーセー）」にAIマーケティングソリューション「awoo AI（アウーエーアイ）」を導入した。

　awoo AIは衝動買い体験をDX化するというビジョンを持つAIマーケティングソリューションで、リアル店舗特有の消費行動である「衝動買い」をデジタルで実現することで、より良い買い物体験を提供する。商品データ集積基盤である「awoo PDP」を通じて、1つひとつの商品特徴をAIが理解し、商品ごとに最適なキーワードをハッシュタグとして付与する。

　そして「awoo AMP」を通じてハッシュタグをリアルタイムに最適化し、あらゆるマーケティングチャネルに活用できるようにすることで、偶発的な商品との出合いを増やす。この一連の仕組みによって、SEOとCXを同時に改善することができ、新規流入増加とサイト内エンゲージメント強化を1ツールで実現する。

　例えばクレンジングカテゴリーページを訪れた顧客の「何か自分に合ったアイテムはないか」「どんな商品があるのか」といった漠然とした動機に対して、awoo AIが生成したハッシュタグが意味のある回遊を促す。SNSでもよく使われているテキスト形式のハッシュタグを見せることで、「透明感という軸で探す」「毛穴が気になるから #毛穴スキンケアで探す」というように、わかりやすく、かつ顧客のニーズに合った商品を最短ルートでレコメンドすることができる。

　今回、「Maison KOSÉ」にawoo AIを導入した理由について、マーケティング戦略部ダイレクトビジネス室の吉川陽子氏は「ふらっと訪れたウィンドウショッピングで、たまたま目にした商品との新しい出合いにワクワクした経験は誰にでもあると思う。そんな普通の楽しみが、コロナ禍により減少したことで、ECサイトでも同様の体験ができないかと考えるようになった。ブランドを横断した数千を超える商品を取り扱っている当サイトでは回遊率向上も課題となっていた。AIにより自動生成されるハッシュタグは、ユーザー視点で偶発的に生成されるため、企業目線でも新たな発見になる。欲しかった商品はもちろん、ユーザーの潜在ニーズを掘り起こし、最適なアイテム提案を通し、楽しい買い物体験の提供とCX向上につながることを期待している」とコメントしている。