資生堂は5月2日、近年化粧品業界で注目されている「Conscious Beauty(コンシャスビューティー)」に着目し、植物由来成分で、体の内外からすこやかな美しさを目指すスキンケアブランド「Ulé(ウレ)」(スキンケア・サプリメント全8品、価格帯30~119ユーロ)を、「Ulé」ブランドECと、フランス・パリの「Ulé」直営1店舗にて発売する。
フランス以外の欧州では、ECを通じて順次展開する。「コンシャスビューティー」は、化粧品を購入する際に、「自分の肌」だけでなく「地球環境」にとっても良いかを判断基準とする考え方で、商品の有効性・安全性はもちろんのこと、原料やパッケージの調達先や調達方法、地球環境への負荷などの情報を元に、自分のライフスタイルや考え方に合った商品を選択する消費者が、欧州エリアを中心に増えてきていることに対応していく。
「Ulé」は、「コンシャスビューティー」のニーズに注目した欧州地域本社の社員が、企画から商品開発までを実行した。同社の強みであるスキンケア技術をベースに、スタートアップ企業や栄養士、植物学者などの外部の専門家とのオープンイノベーションによって開発に至った。肌への効果に加え、現在世界中の消費者が購入時に大切にする「責任ある調達」「商品の有効性・安全性」「環境負荷の軽減」「透明性」という点にこだわり、高品質と環境対応を両立させた。
同社は企業使命である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」のもと、「Ulé」の発売を通じ、スキンビューティーブランドのポートフォリオを強化し、本業を通じて社会課題の解決や新しい価値創造の推進と、サステナブルでよりよい世界の実現を目指す。
責任ある調達を実現するため、スタートアップ企業Tower Farmとのパートナーシップにより、フランス国内で自社生産する垂直農場をパリ郊外に建設した。これにより、フランス国外でしか調達できなかった植物原料のうち主要な3品を無農薬で栽培し、安全性と品質に優れた原料の収穫を可能にしている。また、原料のトレーサビリティと、輸送による環境負荷の軽減のため、原料の自国調達率を84%にまで高めた。
また、商品の有効性を高める取り組みとして、植物の一部から抽出していた原料を、植物全体を活用して抽出することにより、植物由来原料の化粧品への配合量を96%まで高めることを可能にした。また、原料を厳選し、欧州で化粧品への配合が認められている成分のうち、1400の成分を独自の基準で不使用としている。
環境負荷を軽減する一環として、商品の生産をすべてフランスにある資生堂バル・ド・ロワール工場で行っており、欧州内への輸送による環境負荷を軽減している。また、パッケージの一部にバイオ素材を使用し、プラスチックの使用量を削減。ガラス容器を軽量化することで輸送による環境負荷を軽減している。
透明性を高める取り組みの一環として、商品・パッケージの原料名や産地などの全ての情報を、ブランドサイトで公開している。
商品ラインナップ/Le beau Reset(レー ベアウ リセット、ミスト、100mL・€65、20mL・€30)=外部環境から肌を守るミスト▽Je suis Chill(ジュ スュイ チル、クリーム、50mL・€89、5mL・€35)=肌のバリア機能を高め、リラックス効果のある保湿クリーム▽Envie de Calm(アンヴィ デュ カルム、美容液、30mL・€94、10mL・€42)=弾力のある肌に導くセラム▽Oh la Plump(オ ラ プラムプ、美容液、30mL・€105、10mL・€45)=乾燥した肌に水分を与えるセラム▽Joie de Youth(ジョイー デュ ユース、美容液、30mL・€119、10mL・€48)=つやとハリのある肌に導くセラム▽Tout est Clear(トゥー エスト クリア、美容液、30mL・€82、10mL・€36)=肌を均一に整えるセラム▽Avoir it All(アヴォワール イット オール、サプリメント、100mL・€74)=飲むことと、肌にも使用できるオイル▽Merci Immunity(メルシー イミュニティ、サプリメント、21包×4.3g €68)=体の中から健康で輝く肌をサポートする粉末状サプリメント