花王、先進的AI活用によるプラント異常予兆検知で最高賞を受賞

粧業日報 2022年6月3日号 3ページ

花王、先進的AI活用によるプラント異常予兆検知で最高賞を受賞
 花王は、先進的AIによりビッグテータを解析し、プラント運転監視の自動化や異常予兆を検知するシステムを構築した取り組みが評価され、一般社団法人日本化学工業協会から最高賞「第16回レスポンシブル・ケア大賞」を受賞した。

 今回の取り組みは、「連続プロセスではなくバッチプロセスで初めてビッグデータを用いた異常予兆検知システムを搭載し、今後さらに他の工程への展開や復旧対応にもつなげられる可能性があること」「最先端のAI技術を用いた異常予兆検知を組み込み、技術の伝承や生産性向上を実現していること」が他社の参考になる事例として高く評価された。

 花王 和歌山工場の山口浩明工場長は、「設備の高経年化や人財の高齢化・不足、技術伝承などの課題や環境変化への対応が必要となっている。当社のグローバルマザー工場である和歌山工場では、多くの品種・運転パターンがあり、複数工程の同時監視など監視負荷が高いケミカル事業のエステル設備について、AI技術を活用した運転監視の自動化・異常予兆検知のしくみを導入した。信頼性の高い異常予兆検知を可能にし、大幅な業務負荷削減に加えて、生産性向上、製造技術の伝承と現場力の向上、監視業務の標準化による属人化の解消を達成した」とコメントしている。
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