資生堂、BCの呼称をパーソナルビューティーパートナーに変更

粧業日報 2022年10月3日号 2ページ

資生堂、BCの呼称をパーソナルビューティーパートナーに変更
 資生堂は、創業150周年を機に、これからの未来に向けて、店頭で応対・接客を行う国内ビューティーコンサルタント(BC)を、「美」をリードする存在として美しくなる方法を伝える「コンサルタント」から、顧客のなりたい「美」を一緒に創り上げる「パートナー」へと進化させる。

 急速に変化・多様化する顧客ニーズに寄り添い、BCは顧客一人ひとりの「自分らしい美」の実現を目指す。これに伴い、2022年10月1日より、BCの呼称を「パーソナルビューティーパートナー」に変更し、コスチュームも刷新した。

 新呼称「パーソナルビューティーパートナー」は、全国のBCからの公募により選出し、「顧客一人ひとりに寄り添い『自分らしい美』を一緒に創り上げるパートナー」になるという意味が込められている。

 パーソナルビューティーパートナーは、顧客が持つ様々な情報と「美容のプロフェッショナル」としてのスキルや知識を活かし、これまで以上に顧客に寄り添い、顧客一人ひとりにとって特別で記憶に残る体験を提供する応対を通じて、長期にわたるエンゲージメントを深めていく。なお、呼称変更となる対象は、国内の化粧品専門店・GMS・ドラッグストア・HC・一部デパートに入店するBC約7000名としている。

 今回の呼称変更に伴い、コスチュームも統一感ある制服スタイルから、着用する一人ひとりの魅力を引き出し、顧客からパートナーとして映る多様なスタイルへ刷新した。デザインコンセプトは「Friends -友達と会う時のようなおしゃれマインドで、自分らしく、美しく。-」とした。全14アイテムによる計120通りのバリエーションに加え、私服のアレンジや足元アイテムの選択が可能で、自分だけのコーディネートを組み合わせることができる。また、資生堂のシンボルカラーであるレッドを基調としたリボンモチーフのブローチをコスチュームの共通アイコンとすることで、資生堂のパーソナルビューティーパートナーであることを訴求していく。

 一人ひとりの個性を活かすコスチュームによってパーソナルビューティーパートナー自身が「自分らしい美」を表現することで、より顧客にとって親しみや魅力を感じてもらえる「自分にぴったりのパートナー」となることを目指す。

 資生堂のBCは、原点である「ミス・シセイドウ」誕生以来、88年にわたり美しさを追求し続け、資生堂の顧客サービスの中核を担ってきた。

 「ミス・シセイドウ」の活動は1934年、240名以上の中から選ばれた9名の第一期生からスタートした。美顔術・生理学・皮膚科学や、接客マナー・セールストーク、身だしなみ・礼儀作法、芸術などを7カ月間にわたり学び、「近代美容劇」という芝居形式で、資生堂が提唱した最新の美容法を提案した。仕事をする女性がまだ少なかった当時、時代に先駆けて「美の伝道師」として活躍したミス・シセイドウは、女性の憧れの職業となった。以来、彼女たちの想いを受け継ぎながら、顧客に選ばれ続ける「美容のプロフェッショナル」となるべく、常に時代の変化に合わせて進化し続けてきた。

 コロナ禍やテクノロジーの進化を経て美容ニーズが多様化し、BCの存在意義を生活者起点で見直す新たなフェーズを迎える中、BCに求められる役割も「美しくなる方法を教えること」から「自分らしい美しさの実現に向けて一緒に考えること」へ変化している。そこで今回、顧客の変化するニーズに応える活動内容と連動して、1990年以来となる32年ぶりの呼称変更を実施するに至った。

 今回の新コスチュームはもとより、新コスチューム導入に伴い破棄される旧コスチュームについても、「ケミカルリサイクル」によるエコ処理対応を行っていく。
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