花王、2022年12月期決算は増収減益

粧業日報 2023年2月15日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 売上高は過去最高も営業利益が計画と大きく乖離
  • 2023年12月期、数値目標の完全達成を最優先に
花王、2022年12月期決算は増収減益
 花王の2022年12月期連結業績(IFRS)は、売上高が前期比9.3%増(為替変動の影響除く実質3.7%増)の1兆5510億5900万円、営業利益が23.3%減の1100億7100万円、税引前利益が22.8%減の1158億4800万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が21.5%減の860億3800万円となった。

 売上高については過去最高を記録したものの、未曽有の原材料価格の高騰に加え、中国・欧米の景気減速、日本の生活防衛意識の高まり等、環境変化のインパクトとスピードに十分な対応ができず、営業利益が計画と大きく乖離した。

 長谷部佳宏社長は「4期連続の公表未達に対して責任を深く感じている。社長として2年間、経営改革に努めてきたが、経営を取り巻く変化に対して事業変革のスピードが追いついていないことが大きな要因だ」と決算を総括した。なお、計画との大きな乖離への責任を明確化するため、長谷部社長より月額報酬の30%を4月から3カ月間、自主返納する申し出があったことが発表された。

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