資生堂、無意識の偏見について考える中学生向け教材を開発・提供

粧業日報 2023年4月24日号 3ページ

資生堂、無意識の偏見について考える中学生向け教材を開発・提供
 資生堂が世界88の国と地域で展開しているブランド「SHISEIDO」は、全国の先生が情報共有できる国内最大級のオンラインプラットフォーム「SENSEIノート」を開発運営するARROWS Inc.とともに、無意識の偏見について考えることを目的とした中学生向けの無料教材を開発し、2023年3月から全国の希望する中学校教員への告知を始めた。

 同教材は「誰もが自分らしく美しくいられる世界へ」と題し、中学生の道徳授業で「無意識の偏見や思い込み」が自分や誰かの自分らしさの実現を阻害していることを知り、生き生きと美しい「ありたい自分」でいるためにどう向き合ったらいいかを主体的に考え、話し合うためのプログラムになっている。授業は2023年4月から随時開始し、既に年度末までに全国7000名以上の生徒が受講することが予定されている。

 SHISEIDOは、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組む独自のグローバルプロジェクト「Sustainable Beauty Actions」の一環として、2022年9月より、「SEE,SAY,DO.」プロジェクトを展開している。

 グローバルに事業を展開するSHISEIDOが目指す、性別・年齢・国籍などにとらわれず、誰もが自分らしく人生を楽しみ、個々の美しさに共鳴しあえる世界の実現のために、「Unconscious Beauty Bias(UBB)」に注目し、まずはUBBを知り(SEE)、UBBを議論し(SAY)、UBBについてアクションを起こす(DO)取り組みとなっている。

 50分の授業時間にあわせ、前半と後半で「無意識の偏見や思い込み」に「気づく」「考える」といった2パートで構成している。授業のために聴取した全国の中高生600名の実体験をもとに作成した。グループディスカッションを通じて、多様な考え方に耳を傾け、ありたい自分でいられるようにするにはどうしたらいいか、対話形式で学びを深めてもらうことを狙いとしている。
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