脱マスクを見据え全ての人が化粧を楽しめる提案が不可欠

週刊粧業 2023年7月3日号 11ページ

カンタンに言うと

  • メークアップとスキンケアで時流に応じた新たな提案を
脱マスクを見据え全ての人が化粧を楽しめる提案が不可欠
 3月13日にマスク着用が個人判断となり、5月8日から新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したものの、日本では海外と比べてコロナ禍の3年間で習慣化されたマスク生活からの脱却が思うように進んでいない。

 ウイルスが弱毒化の傾向を示し、重症度が大幅に低下してもなおマスクを手放さない背景には、「素顔を見られるのが恥ずかしい」など感染対策以外の理由がある。

 とはいえ、これから全国各地で梅雨が明けて夏本番を迎えれば、人々がマスクを外す機会は自ずと増加していくことが予想される。

 今特集では、「脱マスク」を見据えた化粧品メーカー各社の新提案について、マーケティングや商品の視点から展望していく。

多様性を尊重しつつ自信を与える
前向きなメッセージを発信

 マスク自由化を契機に新たな局面へと突入した化粧品業界において、国内大手メーカーの中でもいち早く社会的なメッセージを発信したのがコーセーだった。

 同社は3月10日から、エスプリーク・ヴィセ・ファシオの3ブランドで展開する幅広いラインナップの中から、マスクのオンでもオフでも楽しめるリップメークを提案するブランド横断のキャンペーンを展開している。12月31日までの期間中は、「唇を、裸にしない。」をメッセージに、店頭や公式サイト、鉄道の車内広告(メトロビジョン)などを通じて、プロモーションを幅広く実施していく。

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