今年創立99周年を迎えたハリウッド美容専門学校では、内面美容、外面美容を軸として、精神美・健康美・容姿美・服飾美・生活美・環境美を総合的に習得できるトータルビューティ教育を行っている。
山中祥弘理事長は、美容スクール市場の動向について「美容専門学校はこれまではヘアを中心としてきたが、最近では化粧品販売やネール、まつエク、エステティックなどの人材需要が拡大しており、トータルビューティ時代が進展している」と話す。同校は、「トータルビューティ」の商標を保有しており、多岐にわたる美容技術を包括的に学ぶことができるカリキュラムを提供することで実践してきた。創業から現在に至るまで、化粧品業界と美容業界に対して常に新しいアプローチを実践し続けている。
また、同校は創業当初から、学校と企業が一体となった産学連携型のビジネスモデルを展開している。化粧品会社や美容室がグループ内に含まれており、インターンシップや現場での実践など、理論と実践を組み合わせた専門教育を提供している。実際に、「コスメビューティコース」では、学生が市場調査を行い、化粧品の商品開発・販売まで行っているという。
さらに同校は、専門課程・専門士(2年間)から、高度専門課程・高度専門士(4年間)、大学院修士課程・修士(1~2年間)と3段階の教育課程を整備し、多様なキャリア教育の機会を提供している。
グローバル化に対応するため、留学生の受け入れも積極的に行っており、すでに11カ国から留学生が入学している。講師陣も多様な文化背景をもつ外国出身の人材が揃っており、学生は国際的な視野を広げることができる。
これまでは、外国人留学生は美容師免許を取得しても日本で美容師として働くことができないという課題があった。しかし、現在では東京都において外国人美容師の就労が認められるようになったことから、同校においても一層留学生の教育に力を入れていく方針だ。
同校は「生涯教育」を重視しており、卒業生に対するリカレント教育も行っている。社会人になってもスキルアップし続けるための学びの場を提供し、最新の技能や知識の習得を促すことで、高度化する市場ニーズに対応できる能力の高い人材を育成していく。
山中祥弘理事長は、美容業界の動向について「これまでは若い世代をターゲットにしてきたが、高齢化が進行する中で高齢者の外見維持への意識や美意識の高まりがみられ、高齢者向けの美容サービスの需要が増加している。将来的には、さらにサービスの多様化が進み、美容業界は拡大していくだろう」と話す。
同校では、高齢者のためのファッションショーの開催や、高齢者施設でのボランティア活動など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいく。
近年、介護や看護の経験者などが美容について学びに来るケースも増え、高齢者のニーズに対応できる人材の育成が求められる中、幅広い世代に対応できる包括的な美容教育を提供し、社会のニーズに応える人材を育成していくことを目指している。
この記事は週刊粧業 2024年7月15日号 5ページ 掲載
■特集/美容スクール~トータル美容の習得を後押し◎ハリウッド美容専門学校~留学生の受け入れや生涯教育を重視、今後は高齢者向けのサービスにも注力◎資生堂美容技術専門学校~学生同士の交流や教員のサポートで学生が過ごしやすい環境を整備◎コーセー美容専門学校~多様な資格取得の支援を実施、技術だけではなく人材育成に注力■コーセー、南アルプス工場のエネルギーに水素を活用◎小林社長、「水」を中心とした理想...
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