エフシー中央薬理研究所は、ポイントメークや化粧下地、クレンジング、高級整髪料などが受注を着実に増やし、前期(2024年6月期)はその前の期を上回る形で推移した。一方、利益については原材料高騰の影響を受け前年並みで推移している。
東京営業所 開発部門 部門長の丸山友成氏は前期を振り返り、「2023年12月にコスモス認証を工場として取得した。成果は着実に出てきており、現在、コスモス処方に対応する提案品に力を入れている。コスモス認証をきっかけに、自然派化粧品に強みをもつOEM企業としてアピールを強めていきたい」と語った。
収益性の向上に向けては、新たな半自動の充填機(超音波シールチューブ充填機、クリーム充填機)を導入し省人化を進めるとともに、来期をめどに工場の増築を行う。
「まずは充填機の導入や工場の増設により売上・利益の拡大を図っていく。これらの設備投資が実を結びフル稼働状態になり、売上・利益が上がった段階で新工場の建設を視野に入れていきたい」(村松瑞樹工場長)
異業種からの新規参入が活発化する中、オーガニックを切り口に参入を図りたい企業にしっかり対応できるよう準備を進めるとともに、熱意を持った企業には小ロットから対応できるよう、小ロット多品種という強みに磨きをかけていく。
「高SPF・PA値でありながらも感触が優れたナチュラル処方のUVなど提案品のさらなる充実に取り組んでいく。これにより、近年高まりをみせるスピード開発ニーズにもしっかり対応していく」(村松氏)
タイに工場を持つ強みを活かす一環として、ISO22716の取得も視野に入れ、来期中の取得を目指していく。
「海外のオーガニックコスメ市場は拡大が見込まれていることから、そうした需要も取り込んでいきたい」(村松氏)
同社では、長期的な人材育成ビジョンのもと、新卒採用を積極化している。新卒者を迎え入れることで社内の雰囲気がよくなり、従業員も仕事のあり方を見つめ直す機会となっており、今後はインターンシップを導入することで優秀な人材の獲得に取り組んでいく。
下期以降の事業戦略については、コスモス認証に対応するメーク品を製造できるOEM企業が少ない現状を踏まえ、コスモス認証レベルのメーク品のラインナップ拡充を図る。また、コスモス認証をクリアするメーク原料をさらに充実させるべく、海外原料のリサーチにも取り組んでいく。
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この記事は週刊粧業 2024年8月26日号 9ページ 掲載
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