得意の高級路線が低調もセルフ製品は好調、明暗拡大
ノエビア(本社=神戸市)が10月29日に発表した2010年9月期(2009年9月21日~2010年9月20日)の連結決算は、売上高525億8000万円で前年同期比4.8%減、営業利益27億8200万円で同21.4%減、経常利益30億8700万円で同21.6%減、当期純利益は15億6500万円で同27.3%減の減収減益決算となった。
このうち、柱の化粧品事業は売上高345億8800万円で前年同期比6.1%減、営業利益47億9900万円で同13.1%減、営業利益率は前の期に比べ1.1P減少の13.9%に低下した。同社は2010年9月期の化粧品事業を総括したうえで、カウンセリング化粧品は消費者の低価格志向に影響を受けて中・高価格帯のスキンケアシリーズが低調に推移した一方、セルフ化粧品は消費者ニーズに合致した商品戦略が市場に受け入れられて好調を継続したと説明している。
化粧品事業が厳しい市況下で13.9%の営業利益率を確保したのに対し、当期の医薬品事業は売上高65億3800万円で前年同期比5.8%減、営業損失は7億2900万円で前々期に比べ赤字額が2億1800万円増加している。
医薬品事業を展開している連結対象子会社の常盤薬品工業(同=大阪市)や常盤メディカルサービス(同)の業績を除き、ノエビアの個別業績に目を転じると売上高291億9500万円で前年同期比7.3%減、営業利益7億2400万円で同138%増、経常利益24億4400万円で同12.5%増、当期純利益は15億9700万円で同27.0%増となっている。
ノエビアは5月20日に株式移転による持株会社制への移行を発表しており、2011年3月22日に設立登記するノエビアホールディングスの完全子会社となる。
こののち持株会社の第1四半期中に組織再編手法を用いてグループ企業を戦略的に再編し、企業力強化を図るという方針を明らかにしている。
グループ経営を行う組織と、事業推進を行う組織を明確に分離することで化粧品事業・医薬品事業・食品事業それぞれの独自性を発揮してグループ企業価値の最大化を図る今後、新体制の先行きは要注目といえそうだ。
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この記事は訪販ジャーナル 掲載
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