ポーラ化成、中国政府より審査厳格化後初の化粧品新原料承認を取得

訪販ジャーナル

ポーラ化成、中国政府より審査厳格化後初の化粧品新原料承認を取得

 ポーラ化成工業(本社:東京都品川区、岩﨑泰夫社長)は、中国政府(国家食品薬品監督管理局)よりポリメタクリロイルリシン(PML)の化粧品新原料承認を取得した。今回の承認は、2009年の中国における化粧品新原料審査の厳格化後、はじめての承認例となり、ポーラ・オルビスグループの海外最重点国である中国市場での展開拡大に向けた一歩となる。

 中国における化粧品審査は、2008年9月に衛生部から国家食品薬品監督管理局(SFDA)に移管された後、2009年12月より新原料登録制度が導入されるなど、化粧品審査基準が厳格化された。以降、これまで日本や欧米企業から新原料登録申請が出されてきたが、承認を取得した例は皆無だった。

 PMLは、ポーラ化成工業が開発し、メタクリル酸ポリマーに側鎖としてL-リジンが結合したポリマーで、皮膚角質層や毛髪表面のダメージ部分に優先的に吸着し、皮膚や毛髪のバリア機能の低下を防ぎ、正常化を促すという。

 日本では、2000年に医薬部外品原料として承認され、ポーラホワイティシモシリーズをはじめポーラ・オルビスグループの製品に配合してきた。

 同社では、2010年7月にPMLの新原料登録申請を行い、2011年3月に技術審査を終了していたが、2012年3月19日付けSFDAホームページ上の国家食品監督管理局公告にて、中国における化粧品新原料としての承認が公告された。

 ポーラ・オルビスグループは、長期ビジョンにおいて2020年までに海外売上高比率20%以上を掲げており、中国市場での成長性はその最重点テーマの1つ。今回の新原料承認取得を機に、グループの強みとするスキンケア商品を、中国市場でこれまで以上に拡大展開することが期待される。

 今後は、PMLを配合した製品の中国国内での販売開始に向け、輸入衛生許可申請を順次行っていく。

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