ハチミツを配合した化粧品がにわかに注目されている。ハチミツのゴールドの輝きを帯びたゴージャスな色合い、とろみのあるテクスチャー、甘味な香りは肌へのやさしさや豊かさ、うるおい感を彷彿とさせる。何十年も前から化粧品市場に話題を提供してきたハチミツ化粧品が、ここにきて再認識されているのは何故か。有力メーカーの動向を追った。
ナチュラル成分として高評価
ミツバチの保護活動の動きも
ハチミツ化粧品と一口に言ってもその処方は様々で、ハイテク成分と融合させたものから天然由来成分にこだわったものまでその顔ぶれは幅広く、価格帯も1000円台から数万円まで広く分布する。
日本女性の間でハチミツはとても好感度の高い素材だ。その香りとテクスチャーと豊かな栄養成分に魅了され、これまでも化粧品に取り入れてきたブランドは多い。ゲランでは1840年にすでにハチミツとアーモンドのペーストを発表していたという。滋養強壮に優れたロイヤルゼリーは健康食品として知られ、化粧品への応用も進んでいる。
ハチミツを集めるミツバチは受粉という植物の命を繋ぐ重要な役割を果たす。ミツバチがもたらした豊かな実りは多くの生命を支える。つまり、生態系においてミツバチの活動は不可欠なのだ。しかしミツバチは環境の変化にとても敏感であり、年々その数は減少していると言われている。これを踏まえ、養蜂活動をサポートする動きが全国各地で活発になってきた。ハチはこの先数年間安全だとみなした場所にしか巣をつくらないという。
オーガニック化粧品が多数日本に入ってきたこともあり、肌へのやさしさを訴求したブランドへの関心が高まってきた。これがハチミツ化粧品にとって追い風になっていることは間違いない。食品業界ですでに高い地位を確立しているハチミツを知らない人はほとんどおらず、嗜好性も非常に高い素材である。オーストラリアの原住民アボリジニなど古来よりハチミツを秘薬として取り入れたきた民族もある。ヨーロッパではラッキーシンボルとして大切にされてきた。
ハチミツは豊かな自然の象徴である。ミツバチがもたらす恩恵を人々は肌で享受し、豊かなライフスタイルを送っているのだ。
●記事掲載企業
・“銀ぱち”のハチミツを配合した商品導入~養蜂ボランティア通じ環境保護活動推進~(アルビオン)
・ナチュラル処方「バーツビーズ」が好調に推移~百貨店展開も視野に。春には美白ライン導入も~(大山)
・「アベイユイヤル」がエントリー商品に成長~ハチ由来成分がエイジングケアにアプローチ~(ゲラン)
・ハチミツを高配合した祖母の手作り石鹸を再現~2012年はHACCIの世界をさらに拡大~(B.bee)
・「レーブドミエル®」がリニューアル後急成長~取扱店を拡充、オンラインショップ強化も~(ブルーベル・ジャパン)
※【C&T】2012年1月号脚光浴びるハチミツ化粧品の最新動向はコチラ
この記事はC&T 掲載
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