キユーピー、CITE Japanで待望の新機能性素材「ヒアロキャッチ」を披露

週刊粧業 2015年5月25日号 15ページ

カンタンに言うと

キユーピー、CITE Japanで待望の新機能性素材「ヒアロキャッチ」を披露

 ヒアルロン酸の研究開発で市場をリードするキユーピーは、根本機能の「保湿力」を従来よりも高めた機能性ヒアルロン酸「ヒアロキャッチ」を披露し、特に「超・保湿型」「進化型」といった機能性アイテムへの活用を強くアピールする。

 「ヒアロキャッチ」は、ヒアルロン酸の本来的な役割である保湿力に焦点を当て、独自の製法を用いるなどしてその機能を極限まで引き上げたのが最大の特徴だ。

 それを実現したノウハウの1つに、化学修飾技術がある。今回は、ヒアルロン酸にカルボキシル基を修飾することで、水分を保持する網目構造を広げ、より多くの水分を取り込めるようにした。またその際、水分保持機能を最大化させる修飾率を突き止めることにもこだわったという。

 研究開発を担当した阿部友紀奈氏は、「様々なヒアルロン酸が出てきている中で、特にお客様から求められる『保湿力』という原点にフォーカスし、そこを徹底して際立たせた」と狙いを強調する。

 その水分保持力を裏付けるメカニズムとしては、既存のヒアルロン酸と「ヒアロキャッチ」をそれぞれ1%添加した水溶液を用い、結合水量を「DSC」(示差走査熱量測定)で比較したところ、「ヒアロキャッチ」が既存品の約2倍の量を指し示したほか、重量変化を調査する試験でも、デシケーター(乾燥状態)に保存してから20時間後の水分保持力が3倍超に高まったことが確認されている。(グラフ参照)

 また、有用性評価でも高い水分保持機能をもつことに加え、肌弾力の向上やベタつかない使用感などを示唆する結果が浮かび上がった。 

 例えば、角質水分量を測定する臨床試験では、塗布後に加えてドライヤーによる乾燥後も従来より高い水分保持力をもつことが判明。さらに、既存のヒアルロン酸の配合量を3倍にして同じ調査を実施した際も、「ヒアロキャッチ」の方が塗布後と乾燥後のいずれの状態においても優れた保湿効果を示すことがわかった。

 さらに、同社研究所員(8人)が「ヒアロキャッチ」配合の化粧水を28日間連用した中では、特に肌弾力について「7日目以降、大きく改善することが体感として得られた」(阿部氏)という。

 また、視覚的に訴える狙いから高野豆腐の柔らかさやで「ヒアロキャッチ」の保水力を可視化するユニークな測定も実施済みだ。

 このほかにも、ベタつきを軽減させたり、肌のキメの改善につながったりするような評価も得られており、アンチエイジングへのアプローチにも効果的といえそうだ。

 阿部氏は、「商品企画者などに『究極のヒアルロン酸』といった謳い文句をつけて提供できる」と自信を見せる。

 「ヒアロキャッチ」は開催当日から販売を開始する。現在、商標登録を申請中だ。

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