ビーエイチエヌ・石原健夫代表に聞く、今後の成長戦略

粧業日報 2015年9月25日号 1ページ

カンタンに言うと

ビーエイチエヌ・石原健夫代表に聞く、今後の成長戦略
タイ工場を増設し、日本品質の
健食・サプリOEMビジネスをスタート

 健康食品・サプリメント用の原料開発・OEM事業を展開するビーエイチエヌ(本社=東京都千代田区)は、設立15周年を迎えた今年7月、原料の開発製造を行ってきたタイ工場(BHNタイランド)を増設し、受託加工・最終包装まで一貫して行えるOEM体制を整えた。

 石原健夫代表取締役に近年の国内事業の取り組みとともに、今後の海外戦略について話を聞いた。

新制度を追い風に機能性訴求の
独自原料を活かしたOEMを強化

 ――日本国内では、インバウンドによる健康食品・サプリメントの需要が高まっています。原料、受託製造に取り組む企業への影響はいかがでしょうか。

 石原 インバウンド消費は私たちサプライヤー企業にも好影響を及ぼしている。当社にも訪日外国人向けの商品を展開したいといった相談が寄せられており、原料の売上高だけでも前年同期比で3倍以上伸びている。

 特に今年に入ってから顕著なのは、中国を中心としたアジアの国への輸出を目的とした依頼や、現地の企業から日本製を求める要望が増えていることだ。独自原料の研究開発を行う原料メーカーであるとともに、受託加工メーカーでもある当社のようなビジネスモデルを構築している企業は少なく、原料の供給から加工・包装までワンストップで提供できるサービスの強みを活かせるようになってきた。

 背景として、中国政府が内需拡大に向けて今年6月に食品や日用品など一部商品の関税を引き下げたことに加え、販売会社が中国国内に設けられたフリーゾーン(自由貿易地域)を利用することでネット通販による輸出に取り組みやすくなったことも大きい。

 OEM事業者にとっては、日本製の健食需要が高まる中国で工場を持つリスクを背負わず、従来通りの取り組みの中で海外売上を伸ばせる状況にある。

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