Fit Care Express 新横浜駅ビル店、化粧品売場「ラフィーネ」との融合で成果

週刊粧業 2015年10月26日号 32ページ

カンタンに言うと

Fit Care Express 新横浜駅ビル店、化粧品売場「ラフィーネ」との融合で成果

 通常のドラッグストアや化粧品専門業態「ミュゼ・ド・ポゥ」などを地盤の神奈川県内を中心に展開しているカメガヤ(本社=横浜市、鈴木滋雄会長兼社長)では、売上トップを誇る「Fit Care Express 新横浜駅ビル店」が販売を伸ばし続けている。

 また、店内にはカウンセリング商材など化粧品を前面に押し出した業態「ラフィーネ」があり、豊富な品揃えとカウンセリングなどを武器に固定客化で成果を上げている。そんな同店について、オープンから現状までの道筋を辿った。


化粧品など3部門に店長配置

前年対比20~30%増を維持


 買い物客から旅行者、ビジネスマン、さらには近隣住民などまで、新横浜駅は日夜を問わず多くの人で賑わっている。この駅ビル内に2009年、「Fit Care Express 新横浜駅ビル店」はオープンした。多くの人が往来する立地環境もあり、オープン後は順調に売上げを伸ばしていった。

 そんな同店では特殊な形態を採用。店内は通常のドラッグストア、調剤薬局、「ラフィーネ」と3つの部門を設け、それぞれに店長を配して独立した営業を行っている。

 店舗運営本部の福田哲也グループリーダーによると、数年前には「前年を下回るような下降傾向」に陥った時期があったという。

 ただ、そうした不安定な期間を経た現在は、売上げを再び拡大基調に乗せている。

 売上アップの転機の1つになったのが、前述した3つの部門にそれぞれ店長を配置するという方針転換にあった。

 それ以前は、「1店舗当たりの生産性や1人当たりの利益率などを重視する」という会社方針を掲げる中で、「次第に店長が人件費を削るケースが目立つようになった。そこで最も削られたのが化粧品のカウンセリングという付加価値の部分で、その頃にカウンセリングが衰退気味になった」という。

 その対策として打ち出したのが、部門別に責任者を立てる制度改革で、さらに管轄するエリアマネージャーも置いて各部門の管理・マネージメントを強化しようと試みた。

 これが功を奏し、それ以降は「ぐっと売上げも回復した。効果はかなり顕著だった」と、その後の成功ストーリーにつながる分岐点になったという。

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