「健康」「美容」「快適」という3つの観点から海外の優れた製品を日本に紹介し続けてきたアルファネットでは定評のあるオーラルケア製品に加え、「rms ビューティー」といったビューティブランドも活況を呈してきた。
円安を踏まえた国内製造も強化しつつあり、ハイレベルな日本の製造技術を駆使した製品を海外に輸出するというビジョンも掲げている。
2015年にはシンガポールに会社を設立し、その第一歩を踏み出した。「製品を通じて人々に幸せを届ける」というミッションのもと企業活動を続けている中山哲史代表に、その戦略をたずねた。
デンタルリンスから輸入販売がスタート
幸せを届けるためにビューティにも着手
――まずは中山様の職歴をおきかせ下さい。
中山 米国の大学でファイナンスを学び、1989年に卒業後、日本の証券会社に3年ほど在籍してファイナンスを担当した。1990年代前半当時は中国経済が動きはじめた頃。証券会社の先輩に誘われ、中国に進出した日本企業の工場をつくる会社に財務部長として参加した。300名が従事する工場を3名でつくるというチャレンジングな仕事だった。その工場は成功し、今でも順調に稼働している。
大学時代から会社をつくりたいと思っていたので、中国から帰国後の1997年、最初の会社、トライエイトを設立した。米国からスケートボードや自転車、アパレルを代理店として輸入販売する会社だ。その頃はちょうどネットバブルが始まった頃だったのでその会社は知人にまかせ、ネット販売の会社として1999年にアルファネットを立ち上げた。
――どのような企業理念を掲げていますか。
中山 当社の企業理念は「世界の商品を通して幸せを届ける」ことであり、世界中から宝物を探して日本に紹介し、お客様を幸せにすることを我々のミッションとしている。幸せをお届けするにはその分野のベストプロダクトをみつけなくてはならない。それくらいの特長がないとインパクトを与えられないからだ。
当社は「for happiness」を目指してきた。それは商品とサービスでお客様に驚きと感動を届けることでの幸せ、売れるものを提供することでもたらす取引先の幸せ、ファミリー精神のある会社をつくることによる社員の幸せ、社会貢献を通じた社会の幸せを目指している。
最初に立ち上げた会社で扱っていたアパレルはシーズンものが多く、アルファネットで扱うのは難しいと判断し、長く販売ができてリピーターが育成できる化粧品に着目した。米国の展示会に足を運んだところ、日本にぜひ紹介したいオーラルケア製品がみつかり、早速本社にコンタクトをとって契約した。ちょうど薬事法が大きく改正された時期で、タイミングよく販売できるようになったのを覚えている。