ヴェルジェ 貫井社長、ポテンシャルを引き出す決断で成長軌道へ導く

C&T 2016年12月15日号 62ページ

カンタンに言うと

ヴェルジェ 貫井社長、ポテンシャルを引き出す決断で成長軌道へ導く
 化粧品専門店への取材活動を行う中、ここ数年の間に店舗が「好調なブランド」「期待のブランド」として、次のブランド名を耳にする機会が増えている。「シェルクルール化粧品」――。

 あらゆる肌トラブルの悩みに対応するスキンケアブランドとして、肌カウンセリングを通じて化粧品販売を行う約400店で取扱いがある。

 「シェルクルール」立ち上げメンバーの一人であるヴェルジェ・貫井弘隆社長は、設立30周年を間近に控えた今、何を思うのだろうか。



再販撤廃、医薬分業など業界変化に対応
化粧品専門店へ軸足を移し、成長軌道へ

 ――2017年で設立30周年を迎えます。創業からの歩みを振り返ってみていかがですか。

 貫井 現在は化粧品専門店を中心に展開している化粧品メーカーとして認知されているが、1987年設立当時は薬局・薬店へ「シェルクルール化粧品」の販路を広げていた。

 創業メンバー4人の1人として、ヴェルジェを立ち上げた頃、現在のような全国にチェーン展開するドラッグストアはほとんどなかった。代わりに、個人商店のような薬局・薬店が数多く存在した。薬、雑貨とともに、化粧品のウエイトが大きく、新しいブランドも入り込めるのではないかと考えての展開だった。

 私は当時20代後半だったが、それまで化粧品会社に勤めていて、化粧品のビジネスに対する興味を大きくしていた。

 化粧品はリピート商売であり、一度ファンをつくれれば、売上げが安定しやすい。そして、そのような化粧品を取り扱う店舗もまた、顧客づくりに熱心に取り組み、ファンを少しづつ増やしていくことで、売上げを安定的に伸ばし続けることができる。メーカーと店舗が一緒に協力し合い、互いに成長できる化粧品ビジネスに魅力ややりがいを感じた。

 ともに「ファンづくり」が重要な商売であることから、そのための商品の企画には、とことんこだわった。顧客へのアプローチのしやすさなどを重視し、様々な肌トラブルに対応できるスキンケアブランド「シェルクルール化粧品」を立ち上げた。6品目からのスタートだった。

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