ラボーテ湘南ラスカ熱海店、観光客需要と地域消費の両軸を重視

週刊粧業 2017年10月23日号 36ページ

カンタンに言うと

ラボーテ湘南ラスカ熱海店、観光客需要と地域消費の両軸を重視
 1956年設立で計26拠点のファマシーやドラッグストアを展開している湘南薬品は、調剤とOTCに続く柱として育成してきた化粧品の取り組みをさらに発展させ、近年は化粧品専門店の屋号「ラボーテショーナン」を掲げている。

 現在、「ラボーテ」は4拠点の厚みとなり、純粋な薬店だった同社の新しい側面として、根を張る横浜市や神奈川県南部の生活者へ存在感を放っている。

 そうした中、「ラボーテ」のうちで最も新しいラスカ熱海店は、社名や屋号に知名度がない不利を織り込んだ静岡県での新規出店となった。

 一方、同店が入居した館は非常に高い集客力を持った新生ショッピングセンターで、乏しい知名度と豊かな集客力による相殺関係は、店舗の真価と実力を問う機会を創出した。

待望だった駅至近の環境が現実に
予想超えた観光客の購買に戸惑い

 ラボーテ湘南が売場を構えるラスカ熱海は、2016年11月25日の開業で、延床面積約6400㎡に飲食や物販などの計36店舗が軒を連ねている。

 温泉街として栄えてきた熱海はかつて、社員旅行の減少などによる利用者数の後退でさびれてしまったと知られてきたが、それは約10年前に追い払った過去の姿だという。

 ラスカ熱海を運営している湘南ステーションビルによると、地域が主体となって数カ年をかけて取り組んだ観光客の誘致活動が成果を生み、恩恵を受ける格好のラスカ熱海の入店客数は月次で右肩上がりを続けているという。

 そうした館の立地環境を追い風にはらみ、2階フロアに展開するラボーテ湘南は開店1周年が目前に迫ってきた。

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