KCMK 薬師川常務、グループ力で提案力№1体制へ

週刊粧業 2018年10月15日号 8ページ

KCMK 薬師川常務、グループ力で提案力№1体制へ
 花王グループでは2018年1月1日付でコンシューマープロダクツ事業における国内販売会社を、機能別組織体制へと再編した。

 花王・カネボウ化粧品の販社の一体化を進める中、百貨店や専門店といったカウンセリング業態はプレステージ部門として別組織化し、チャネル特化型の全国組織として専門性を高めた施策を展開している。

 花王グループカスタマーマーケティングの薬師川博行取締役常務執行役員プレステージ部門統括に、カネボウ化粧品における専門店の施策について伺った。

新設のプレステージ部門は
化粧品に特化した販売組織

 ――まずはプレステージ部門創設の狙いからお聞かせください。

 薬師川 家庭用品を中心としたコンシューマービジネスと化粧品ビジネスは特徴が異なるので、化粧品に特化した組織を花王グループの販売組織の中につくったというのが、大きな意図になります。

 花王グループの化粧品事業に関しては、2018年5月に、新グローバルポートフォリオ「グローバル11」「リージョナル8」を発表し、国内についてはカウンセリングブランドとセルフブランドを明確に分ける成長戦略を発表しています。

 中でも、プレステージ部門はカウンセリング領域で百貨店と専門店のお客さまづくりをしていく、つまりプレステージ性の高いブランドをしっかり育成ていくことを使命としています。

 2018年1月に新組織がスタートし、専門店流通のお取引先は約7000店、その中で店頭売上を共有させていただいているのは約3000店になります。

 2017年度(1~12月)は、その中でカネボウ化粧品の月商が150万円以上あるお店さまの年間店頭売上は前年比102%でした。

 ブランド別では「トワニー」「リサージ」ともに、若干前年を下回りましたが、2016年秋に立ち上がった「KANEBO」は大きく伸長しています。

 新組織になった2018年度上期(1~6月)の店頭売上前年比は全体で100%、引き続き「トワニー」「リサージ」が前年割れの一方で「KANEBO」は、約1.5倍になりました。「トワニー」「リサージ」取扱店さまの間で「KANEBO」にシフトした部分があったかもしれません。

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