岡部美代治氏、日本主導で「肌測定値」などの国際標準化を

C&T 2018年9月18日号 18ページ

岡部美代治氏、日本主導で「肌測定値」などの国際標準化を
 この30年の間に、国内化粧品業界は大きく発展した。ビューティサイエンティストの岡部美代治氏(ビューティサイエンスの庭)は、「平成に生まれたカテゴリーをみると、その多くが一過性のブームで終わることなく、確固たるカテゴリーを形成して今も続いている特徴がある」と話す。

 スキンケア市場のトレンド変遷とともに、今後の業界展望について話を聞いた。

 ――スキンケア市場は、敏感肌コスメ市場が成熟期を迎えた1990年代後半以降、ドクターズコスメや自然派コスメなど様々なカテゴリーが新たに形成されました。平成時代のスキンケア市場をどう捉えていますか。

 岡部 どのカテゴリーもアプローチなどを変えながらカテゴリーとして成長していることが、平成の化粧品業界の大きな特徴と言えるだろう。

 90年代後半以降に顕著なのは、新しい時代を迎えて、さぁこれからという段階でバブルが崩壊したことも影響したと思われる。日本全体が堅実志向や本物志向になっていった時代でもある。

 例えば、敏感肌コスメの発展系として台頭したドクターズコスメは、既存の化粧品を否定することなく共存関係を築いて成長してきた。

 また、ヨーロッパの自然・エコ志向を受けて台頭したオーガニックコスメ、あるいはオーガニック&ナチュラルコスメの市場も同様である。

 私自身、オーガニックとオーガニック&ナチュラルは別物と捉えて見ているが、ロクシタン-メルヴィータに代表されるようにグループ内でもうまく棲み分けができている企業もある。今後もうまく共存共栄していくだろう。

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