コーセー、「雪肌精」のグローバル化を加速

粧業日報 2020年1月28日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 羽生結弦選手をグローバルミューズに起用、新マーケティング展開へ
  • 最高峰シリーズを「雪肌精 みやび」に改称
コーセー、「雪肌精」のグローバル化を加速
 コーセーは、同社を代表するスキンケアブランド「雪肌精」が2020年5月に誕生35周年を迎えることを機に、ブランドのグローバル化を加速させ、さらなる認知の拡大と顧客接点の強化を進める。

 第1弾として、「雪肌精」の高付加価値シリーズとして従来展開してきた「雪肌精 MYV」を、ブランドの最高峰シリーズとして位置づけ「雪肌精 みやび」と改称し、新たなマーケティング戦略を展開。「雪肌精 みやび アルティメイトライン」の発売や、「雪肌精 みやび」のグローバルミューズに羽生結弦選手の起用、国内外の「雪肌精グローバルカウンター」のリニューアルを行う。

ブランド最高峰シリーズを
「雪肌精 みやび」に改称

 「雪肌精 MYV」は、マス市場で人気の「雪肌精」の高付加価値シリーズとして2016年に誕生、アジアを中心に2つのスキンケアライン「コンセントレートライン」「アクティライズライン」とベースメークを展開している。

 3月1日からは、さらなるグローバル展開の強化を見据え、日本発を想起しやすいよう、シリーズ名のアルファベットを平仮名表記の「雪肌精 みやび」に変更する。ロゴの平仮名部分の書体は、書家の岡西佑奈(おかにしゆうな)氏が担当。「青曲」などの作品を通して青い地球を表現する岡西氏と、「SAVE the BLUE」プロジェクトを通じて地球環境の保全と啓発活動に取り組む「雪肌精」のポリシーが一致し、両者のタッグが実現した。

 商品政策として、「コンセントレートライン」を「アルティメイトライン」(7品目7品種、ノープリントプライス)としてリニューアルする。どのアイテムにも「ハトムギR2」と「植物根エキスV」を新たに配合、角層細胞1つひとつにエネルギーが吹き込まれたような、極上の透明感がみなぎる肌を目指す。

 外箱には、ロゴと同様、岡西氏による作品を取り入れ、躍動感を感じさせるデザインに仕上げた。容器は和をイメージした槌目模様を踏襲する一方で、既存の白色から日本の伝統色である藍色に変更している。

 また、「雪肌精 みやび」のグローバルミューズとして、フィギュアスケーターの羽生結弦選手を3月1日より起用する。

 羽生選手は2019年3月より「雪肌精」のブランドアンバサダーを務めており、同社のオフィシャルサイト内「KOSE SPORTS BEAUTY NEWS」での期間限定ブログの投稿やCM映像を通じ、「雪肌精」の特長である透明感を訴求してきた。今回、「雪肌精 みやび」のキャッチコピーを「透明感は、新次元へ。」とし、羽生選手のビジュアルとともに、アジアを中心とする各国での認知の拡大を目指す。

 スケートに対して妥協のない羽生選手の姿と、誕生から35年にわたり透明感を追求し続けている「雪肌精」の姿勢を重ね合わせ、グローバルに発信していく。

 さらに今回、「雪肌精 みやび」発売を機に新カウンターを開発、展開を開始する。

 デザインは今回も、日本を代表する建築家、隈研吾氏が担当。日本の風土に合った建築作品を数多く手掛ける隈氏のデザインと、豊かな自然に育まれた和漢植物の力を特長とする雪肌精の世界観に、高い「和」の親和性を見出し、店頭開発を行うことで、雪肌精がかなえる透明感と肌のきめの輝きを表現した。

 新カウンター1号店として3月25日に東京・銀座三越に導入、その後はアジアを中心に順次展開していくことで、「雪肌精」の存在感と付加価値を高める。
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