シバハシケミファ、高付加価値化を担う化粧品原料商社へ

週刊粧業 2020年6月8日号 12ページ

シバハシケミファ、高付加価値化を担う化粧品原料商社へ
 化粧品原料総合商社のシバハシケミファは、サロン業務用を中心としたヘアケアからスキンケア、ボディケアなど幅広く原料を取り扱い、近年は商社の強みを活かした原料セミナーを大阪・東京の2カ所で実施している。

 新型コロナウイルス感染拡大による化粧品原料マーケットの変動について、同社は「欧米を中心とした輸入原料は、供給難を見越した注文も多く見られて2~3月は売上も堅調だった」とした上で、4月の緊急事態宣言以降には、「店舗休業や外出自粛要請によるサロン・店舗の来店頻度の低下や購買力の低下により、生産調整などによる、原料への影響が出てくるのではないか」と話した。

 今夏にも販売開始の準備を進めてきた輸入原料も、発売時期を見直すという。

 「取引先訪問ができないことは、私たち商社にとっては情報収集というマーケティングの観点からも打撃が大きい。これほど動きが制限された記憶は過去にない。供給不足の原料に代わる原料調達に右往左往する時は、やりきれなさを感じるものだが、気持ち的にはそれ以上かもしれない。企業体質の強化に向けて、従来とは違った、新たな営業スタイルも見出していかねばならないと考えている」(同社)

 一方、業界は高機能化が進行しており、プロユース向け商材で実績のある原料を豊富に扱う同社にとっては追い風だ。

 中でも、総代理店として販売するケラチン由来の洗浄成分(プロモイスEKCP)は、髪のエイジング悩みに対して新たな効果が次々発見され、新データを紹介しながら実績を伸ばしている。

 近年は「プロモイスEKCP」の配合事例として同社が打ち出す「ケラチンで洗うシャンプー」というコンセプトがそのまま商品企画やPRに利用されている事例も確認されている。
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