セティ、シラブ社のソフトケア原料「AD₋レシル」に注力

週刊粧業 2020年12月7日号 9ページ

セティ、シラブ社のソフトケア原料「AD₋レシル」に注力
 世界各国に原料サプライヤーを持ち、バラエティーに富んだ天然由来原料を提供するセティは、フランスの有力化粧品原料メーカー・シラブ社の日本販売総代理店を務める。

 シラブ社では近年、世界的にも注目が高まっている化粧品と医薬品の中間カテゴリー「ソフトケア」の原料開発に注力している。

 ソフトケア原料の中では、アトピー性皮膚炎の負のサイクルを緩和するために開発された「AD₋レシル」が、治療薬と併用する保湿剤用途での引き合いが高まっているという。

 AD₋レシルは、ジャノヒゲの根から得られる天然由来の有効成分で、「バリア機能の回復」「炎症の抑制」「過敏になった神経の制御」「皮膚微生物叢のバランス調整」といった効果を持つ。

 また、一般的な化粧品原料とは異なり、300人を超える臨床試験データを保有していることも特筆すべき点といえる。

 皮膚科医管理下で実施したプラセボ対照試験では、白人小児男女90名と白人成人男女144名、アジア人成人男女76名の軽~中程度のアトピー性皮膚炎患者に、AD₋レシルを0.5%配合した保湿剤(クリーム)を全身に朝晩1日2回60日間塗布し、無配合のプラセボと比較した。

 その結果、AD₋レシルの塗布により、SCORAD(アトピー性皮膚炎重症度分類)と再発率が有意に低下したほか、肌のなめらかさやうるおいなどの快適性に関する有用性を実証した。

 「AD₋レシルはこうした有用性以外に、防腐剤フリーで有害物質やアレルギー物質を含まない粉末状製品で、トレーサビリティがしっかりと管理されているといった安全性への評価も高い。ターゲットはアトピー症状を持つ人だけでなく、敏感肌などに悩む人にも幅広く対応している」(同社)

 シラブ社が展開する原料ではこのほか、肌の保護に加えてリフトアップ効果も持つ多機能性原料「フィルムエクセル」の引き合いも高まっている。

 マスク着用による肌荒れのケアに加え、アルコールなどの刺激から肌を保護する効果も認められており、ウィズコロナで欠かせない原料として販促を強化していく方針だ。
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