日本精化、熱反応性の毛髪アンチエイジング素材を提案

週刊粧業 2020年12月7日号 9ページ

日本精化、熱反応性の毛髪アンチエイジング素材を提案
 日本精化は今夏、中国規制に対応できる毛髪アンチエイジング素材「R epairLipid₋DSL」(リペアリピッドディーエスエル)の拡販を開始した。また、6月にはRSPO認証を特定製品に取得する等、サステナブルな原料の提案に注力している。

 「RepairLipid₋DSL」は、全植物由来の毛髪アンチエイジング素材であり、同社で引き合いの強いオリジナル原料「エルカラクトン」と同様の熱反応機能を持つ。

 熱反応機能とは、ヘアアイロンやドライヤーなど熱処理によってダメージ毛のアミノ基と反応し、アミド結合を形成してキューティクルのめくり上がりを補修する。

 毛髪表面を補修することで加齢による「ハリコシの低下」や「うねり」「からまり」を改善するほか、洗い流した後でもこれらの効果が持続するという。

 また、「エルカラクトン」と同様に髪のハリコシ改善効果を有する一方、ふんわりと軽い仕上がりを付与できる点が独自の特長といえる。

 処方面では、透明シャンプーを白濁させずに泡質を改善しコンディショニング効果を高める作用を持つ。

 透明シャンプーに油剤を配合する際、白濁や泡立ち低下が懸念されるが、界面活性剤と親和性が高い同原料はそうした課題を引き起こさずにコンディショニング効果を付与できる。

 透明シャンプーは中国での引き合いが強いため、この機能性は顧客から好感触を得ているという。

 さらに今春、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証を特定の製品について取得した。グリセリンやステアリン酸等、関連素材を使用する製品については順次、認証品に切替ていく方針だ。

 このほか、遺伝子組み換えを伴わないnon₋GMO対応製品の開発も進めている。

 「市場でSDGsの流れが加速する中、お客様の要望に対応できる製品を1つひとつ揃えていきたい」(同社)
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