伊勢半 澤田晴子社長、ユニークでありながらタフな会社を目指す

週刊粧業 2022年1月1日号 23ページ

伊勢半 澤田晴子社長、ユニークでありながらタフな会社を目指す
 昨年度は、年度方針として「お客様へのアンテナを高く張り巡らせ、どこよりも敏感に、どこよりも迅速に行動する」を掲げました。より一層お客様、お取引先様、店頭でのコミュニケーションを重視した活動を行うと共に、コロナの影響で激変する市場にマッチした商品を提供するため、開発期間の短縮にチャレンジ致しました。その結果、部署間の連携やBCPの観点が浸透した効果もあり、従来の半分の期間で商品を上市した成功事例を積み上げることができました。

 目元重視のメイクトレンドは一昨年から衰えることがなく、マスクによるメイク崩れのお悩みに対応するウォータープルーフの需要は健在で、当社は耐久力に優れた「ヒロインメイク」を徹底してアピールし、新スーパーWPマスカラやプライムリキッドアイライナーは勿論、マスカラを優しく落とすリムーバーもヒット商品となりました。

 更に、これまで以上にカラーメイクで目元を楽しむトレンドも生まれ、「ヒロインメイク」をはじめ、「kiss」でもカラーマスカラやカラーライナーの新色に挑戦し、高い評価を頂きました。眉マスカラ市場においても、目元のカラーが多様化する中で、眉色とアイメイクをマッチさせる新たなニーズが生まれました。「ヘビーローテーション」のカラーリングアイブロウは、カラーバリエーションの充実が評価され、益々お客様に支持されるブランドに成長しています。

 デジタルネイティブZ世代に向けては、EC専売ブランド「MN」を立ち上げ、自らの手で「似合う」を模索し探求するZ世代のお客様とのコミュニケーションを促進して参りました。ここで得られた考察や検証は、今後の商品づくりや店頭の宣伝販促に活かして参ります。

 また「キスミー フェルム」では、シニア層の外出頻度の減少やマスクの着用によるメイク離れが影響し、口紅を中心に依然厳しい状況にありました。しかしながら全国の主要都市を巡り数年に渡って展開してきた「きれい応援プロジェクト」のお客様へメイク意識に関するアンケートを行いましたところ、予測を大きく超えるご回答を頂きました。メイクに前向きなお客様の声を大切に受け止め、ご期待に応えられるよう努めて参ります。

 今後も「事業継続」を更に強く意識し市場の中で存在感を増すため、活力を絶やすことなく、不可測の時代だからこそ会社も個人も成長できるチャンスとポジティブに捉え、更に歩みを進めて行きたいと思います。

 本年もお客様へのアンテナを高く張り巡らせ、お客様にときめいて頂ける事業活動を、進取の精神、果敢に挑戦する心を忘れずに実践し、ユニークでありながらタフな会社を目指して参ります。
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