岩瀬コスファ、充実のラインナップで幅広いニーズに対応

C&T 2022年3月15日号 40ページ

岩瀬コスファ、充実のラインナップで幅広いニーズに対応
 岩瀬コスファは、数多くのサンケア原料を提案している。最初に、油溶性の吸収剤や水相に配合できる吸収剤、UVBからUVAまでブロードスペクトルにカバーできるものまで、様々な紫外線吸収剤を展開するBASF社の原料を紹介する。

 油溶性のUVA吸収剤として、「Uvinul A Plus Granular」(BASF社、UvinulはBASF社の登録商標)を提案する。光安定性に優れ、他のUVB吸収剤とも併用しやすいことから重宝されている。

 UVBからUVAまでブロードスペクトルにカバーできる紫外線吸収剤も提案する。「Tinosorb S」(BASF社、TinosorbはBASF社の登録商標)は、UVAからUVBまで幅広い紫外線波長をカバーできるほか、他の吸収剤の光安定性を高めるという特徴をもつ油溶性の製品だ。Uvinul A Plus Granularとともに、医薬部外品にも配合することができる。

 「Tinosorb M」(BASF社、TinosorbはBASF社の登録商標)は、光安定性に優れ、UVB~UVA領域で機能を発揮する水分散性の紫外線吸収剤だ。日やけ止め製品の水相への処方が容易で、軽いテクスチャーと快適でベタつかない使用感を実現する。

 「Tinosorb S Lite Aqua」(BASF社、TinosorbはBASF社の登録商標)は、油溶性の紫外線吸収剤「Tinosorb S」を、特許化されたカプセル化技術により水相にも配合できるようにしたもので、Tinosorb Sの高い防御効果を水相で発揮する。

 みずみずしく軽い感触のサンスクリーン処方の調製を、より高い自由度で可能にした。コールドプロセスも可能であるほか、油溶性の紫外線吸収剤との併用により、油相、水相の両相をカバーし、効果的にUV防御を高める。

 また、カプセルが肌に均一な塗膜を形成することで耐水性を高め、大気汚染粒子の付着なども低減する。

 「Tinosorb  A2B」は、従来の紫外線吸収剤ではカバーしきれない波長であるUVAⅡ波へ明確にアプローチし、SPFのブーストに貢献する。同品も水相に配合することが可能だ。

 「Tinosorb S Lite Aqua、Tinosorb A2Bは、水相に配合できることから、ジェルタイプのサンスクリーンにもご活用いただいている」(同社)

 なお、これまでも多くの製品に採用されてきた油溶性のUVB吸収剤「Uvinul MC 80」(BASF社、UvinulはBASF社の登録商標)や現在使用可能な吸収剤の中でもUVB吸収が最も高く、高SPF処方に適している「Uvinul T150」もラインナップに持つ。

 また、岩瀬コスファのグループ企業である大日本化成が製造する「MBBT タルク DM」(大日本化成)の引き合いも多いという。

 同品は、UVB と UVA 波をブロードに防御するTinosorb Mの有効成分であるメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(MBBT)をタルク表面に被覆後、ジメチコンにて表面処理した粉体である。

 非水系処方へのMBBT配合を可能にした。粉を主体とした製品で持ち味を最大限発揮し、パウダーファンデーションへの応用も可能だ。

 光安定性に優れ、汎用の紫外線防御剤との組み合わせにより、ブースター効果が期待できる。実際に、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルと併用することでin-vitro SPF値を相乗的に上昇させる結果が得られた(図)

 昨年より提案を開始した「ECAM H2OUV」(Shinsung Materials、ECAM H2OUVはShinsung Materialsの登録商標)は、長年様々な市場品に配合されてきた実績をもつ水溶性UVA吸収剤だ。345nm付近に最大の光吸収を有し、比較的ブロードな吸光スペクトルを示す。

 「昨年夏以降紹介を開始したが、多くの引き合いがあり、サンスクリーンに配合する機会が増えそうだ」(同社)

 サステナブルなニーズも高まっていることから、植物由来の揮発性油剤の提案にも注力している。

 「PARAFOL」(SASOL Germany GmbH、PARAFOLはSASOL Germany GmbHの登録商標)は、植物から抽出した直鎖アルコールを脱水・蒸留・水素添加して得られる100%植物由来の高純度炭化水素油である。粘度が低く、伸び広がりに優れ、さっぱりした使用感の揮発性油剤で、COSMOS/ECOCERT、RSPO認定原料でもある。

 Cetiol Ultimate(BASF社、CetiolはBASF社の登録商標)は、べたつきのない、さらさらとした質感を実現した100%植物由来の揮発性油剤だ。W/Oエマルションでも軽い感触をかなえ、今までにない質感の処方開発を可能にする。

 サンケア原料だけでなく、美白原料の提案にも力を入れている。ロングセラーの「チトカタライザー」(山川貿易、チトカタライザーは山川貿易の登録商標)は、特殊な処理を施すことで得られる、核酸及び核酸関連物質、アミノ酸やビタミン、ミネラルといった有効成分を豊富に含んだ酵母エキスである。

 皮膚細胞賦活、細胞増殖促進、皮膚弾力性改善のほか、メラニン産生抑制作用も確認できており、美白素材としての効果も期待できる。

 また、美白有効成分「アルブチン」を配合した応用製剤も提案する。アルブチンは、高山に生育するコケモモや西洋ナシなどの植物の葉に含まれる成分で、チロシナーゼ活性阻害作用によりメラニン色素生成抑制し優れた美白効果が期待できる。

 同社は、サンケアから美白まで幅広いラインナップ展開で、多様化するニーズへ対応する。
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