トキワ、グローバル視点での成長投資加速

週刊粧業 2022年7月11日号 55ページ

カンタンに言うと

  • サステナブルビューティの先導へ
トキワ、グローバル視点での成長投資加速
 カラーコスメを中心とした化粧品OEM/ODM事業を展開するトキワは、昨年12月に国内2工場(落合工場、駒場工場)にてRSPOのサプライチェーン認証を取得するなど、ESG投資では企業価値の向上に取り組んでいる。

 金井博之社長に話を聞いた。

 ――EcoVadis社のサステナビリティ調査で2年連続の「ブロンズ」評価獲得、環境非営利団体CDPからは「B」評価認定など企業価値を意識した取り組みを推進されています。

 金井 国際的な評価基準は近年、欧米を中心としたグローバル企業が重視しはじめている。

 企業ミッションは「持続的成長の実現と社会貢献の両立」であり、対外評価を高めることではないが、グローバル競争に勝つための戦略・手段として、スコアの改善を図り、中長期でさらに上の評価を獲得しておく必要はあると考えている。

 昨年からESG委員会を設け、環境や人体への負荷を低減させ、製品パフォーマンスの向上を図ることをKPI設定して数値化している。目標は高く、グローバル大手がSDGs戦略で掲げているCO削減などの2030年達成を、前倒しでの達成を目指していく。

 環境への取り組みが進む米国・欧州では競合との差別化戦略として推進していくことになるが、日本を含むアジア市場ではサステナブルビューティのOEMとしてパイオニアになっていきたい。

 ――ESG経営で目指す企業像は。

 金井 グローバル対応なくして持続的な成長はできないと思っている。グローバル対応力をつけて、トキワの伝統・文化を競争力に変えていくつもりだ。

 トキワの強みは、大手を中心に国内外の様々な企業との取引で培ってきた経験値であり、品質の高さや納期を守るといった仕事に対する意識の高さで得た顧客からの信頼である。

 19年のカーライル・ジャパンとの資本提携により、社内環境の整備・改善も進んでいる。まだまだ取り組むべき課題は多いが、社員と会社が互いの成長を実感し合えるパートナーのような関係を築いていきたい。
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