アンチエイジング、EXO-SAVEを用いた新原料の販売を開始

粧業日報 2022年9月26日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 最新技術によりヒト幹細胞培養液の有効成分が7倍に
アンチエイジング、EXO-SAVEを用いた新原料の販売を開始
 2012年よりヒト幹細胞培養液の提供を開始したアンチエイジング(牛島美樹社長)は、2022年に設立10周年を迎え、機能性成分の保護と浸透を目指し、様々な取り組みを行っている。

 機能性成分の保護と浸透は、同社が日本市場にヒト幹細胞培養液の提供を開始して以来、追求し続けているテーマだ。EGFやFGFに代表される成長因子は、化粧品として塗布しただけでは浸透しづらいといわれている。また、成長因子やエクソソームは試験管やプラスチックチューブなど、保存容器や実験器具に付着してしまうことが知られている。

 そのため同社は、設立当初からエクソソームや成長因子などの機能性成分を保護し皮膚へ浸透させる技術として、リポソーム加工したヒト幹細胞培養液を提供してきた。2020年にはリポソームのDDS機能をさらに高めたハイブリッドエクソソームをリリースしている。

 その一方で、近年、ヒト幹細胞培養液の需要の高まりとともに、リポソーム加工していない原料の需要も増加した。同社のヒト幹細胞培養液は独自のローリングボトル培養法によって、エクソソームや成長因子などの機能性成分が豊富に含まれているため、浸透のしづらさを含有量の多さで補ってきた。

 EXO-SAVEは、培地の成分調整を行うことで、エクソソームや成長因子が容器に付着することを防止し、凍結によるタンパク質の破壊もある程度抑制することができるという。今回、通常のヒト幹細胞培養液「RemyStem」にEXO-SAVEを用いると、エクソソームの含有量は約7倍になることがわかった。

 他社製品も含めて、リポソームなどの成分保護の加工をしていないヒト幹細胞培養液原料は、容器への付着などによって80%程度のエクソソームや成長因子をロスしているという。これは容器を移し替えるたびに起こるため、原料を移し替えることで、8割ずつ機能性成分を失う可能性がある。一方、EXO-SAVEは最低限の加工で、機能性成分を約7倍にすることから、「同じ配合量であればより強い体感の化粧品を作ることが可能だ」(同社)という。

 EXO-SAVEは同社のリポソーム化されていない原料「RemyStem」や「RSMixture 9.6E」などに導入される。導入開始は2022年10月を予定している。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > アンチエイジング、EXO-SAVEを用いた新原料の販売を開始

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop