阪本薬品工業、環境配慮をベースに機能・使用感に優れた原料を提案

週刊粧業 2022年12月5日号 7ページ

阪本薬品工業、環境配慮をベースに機能・使用感に優れた原料を提案
 グリセリンの専業トップメーカーである阪本薬品工業では、人体や環境にやさしいサステナブルな原料として食品や医薬品など幅広い産業で用いられる安全性の高いグリセリンを出発原料とし、100%植物由来のグリセリンからポリグリセリン脂肪酸エステルなどの各種誘導体を中心に、優れた機能(効果)と使用感を両立した新たな価値を生み出す化粧品原料の提案に注力している。

 保湿剤に関しては、肌の保湿で重要な皮膚角層の機構解明に取り組んできた同社の知見を活かし、高保湿を達成しながらもべたつきを抑え、使用感に優れた処方開発が可能な「ポリグリセリン(PGL-S、ポリグリセリン-3)/ジグリセリン(ジグリセリン801)」を提案している。

 可溶化剤・クレンジング向け基剤では、汎用の石油化合物であるPEG系可溶化剤が、きしみなどの使用感に課題があった。それに対し、同社の可溶化剤「高親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル(10G-L/10G-IS)」は、極性油から非極性油、香料・天然精油など幅広い油を透明に可溶化する高い可溶化性能を示しながらも、きしみ感のない優れた使用感を実現した。

 乳化剤では、ノンシリコンでありながら使用感が軽く、安定性の良い乳化処方の設計が可能なW/O乳化剤「親油性ポリグリセリンエステル」の提案に注力している。

 「グリセリンに特化して基礎研究を行っている企業は数少なく、基礎研究によって得られた最先端の知見に基づき、機能と使用感、環境配慮のバランスが取れた原料開発を我々の強みとしていきたい。グリセリンは生分解性に優れ安全性が高い原料で、様々な誘導体となって幅広い化粧品に使用され、最終的には消費者が使用して河川へと流れて自然に還る。単に植物由来の原料に置き換えればいいというものではなく、そういった大きなサイクルも踏まえたサステナブルな化粧品処方の開発を当社なりにサポートし、社会や環境がさらに良くなる企業活動を進めていく」(同社)
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