花王/カネボウ化粧品 前澤洋介氏 2023年新春インタビュー

週刊粧業 2023年1月1日号 10ページ

カンタンに言うと

  • 個性が際立つブランド群を創造
  • 中国は苦戦も日本・欧州が好調で22年はプラスで着地
  • 商品の廃棄削減につながる新たな取り組みがスタート
  • 新たなプラットフォームが誕生、中国・欧州で新たな試みも
花王/カネボウ化粧品 前澤洋介氏 2023年新春インタビュー
個性が際立つブランド群を創造

 カネボウ化粧品を含む花王グループでは、2023年1月1日付で花王の化粧品事業部門長とカネボウ化粧品の代表取締役社長に前澤洋介氏が就任した。

 前澤氏は1986年に鐘紡に入社し、Kanebo Cosmetics (Europe) Ltd.やエキップの社長を務めるなど、化粧品事業に長らく携わってきており、花王が持つエビデンス・サイエンスの強さと、カネボウ化粧品の強みである感性美やアートの力のさらなる融合、そしてグローバルな視点での舵取りが期待されている。

 村上由泰前化粧品事業部門長に2018年の就任からこれまでの軌跡、昨年の振り返りと今年の展望を、前澤新化粧品事業部門長には今後の抱負を語ってもらった。

中国は苦戦も日本・欧州が
好調で22年はプラスで着地

 ――2018年の社長就任からこれまでを振り返ったご心境はいかがでしょうか。

 村上 夏坂さんから経営のバトンを受けた際、良いブランドが沢山あるものの、あまりにもブランドが多く、各事業がバラバラで交通整理ができていないという印象でした。そうした状況で私に求められたのは土台づくりの役割であり、2018年5月の成長戦略説明会において、「個性が際立つブランド群に磨き上げ、アジア/欧州で成長を加速」というロードマップを掲げ、花王の化粧品事業が目指すべき方向性や道筋を示しました。

 また、パーパスドリブンな強いブランドづくりを徹底して行うため、花王とカネボウ化粧品の一体運営を進める構造改革にも取り組み、5年をかけてようやく土台が構築でき、良い形でバトンを引き継ぐことができます。

 これからの成長は化粧品のプロである前澤さんの力が必要で、花王が持つエビデンスとサイエンスの強さと、カネボウ化粧品の強みである感性美やアートの力をさらに融合させ、それぞれが補完し合いながらグローバルでのブランド磨きをより一層進めていってもらいたいと思います。

 ――昨年の業績と各ブランドの動向をお聞かせください。

 村上 市場は、エリアと時期によって好不調の波が激しかった1年でした。日本は1~3月に第7波の影響で苦戦したものの、4月以降は一転して好調に推移しており、当社も前年比約105%で着地となる見通しです。

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