トキワ、サステナビリティ投資で事業成長へ

週刊粧業 2023年2月27日号 11ページ

トキワ、サステナビリティ投資で事業成長へ
 カラーコスメを主とする化粧品OEM/ODM事業を展開するトキワは、既存顧客の受注回復に加え、新規顧客案件が増加し、2022年11月期の売上高が前期比約20%増となった。

 金井博之社長は、「新規案件を中心に当社が得意とするアイメーク以外の受注も好調だった」と述べ、ODMでは製造カテゴリーの広がりに意欲を示している。

 ――22年は行動制限の緩和の影響で、メークの需要回復が見られました。

 金井 今年も回復基調は続くとみているが、主力のアイメークは、ファンデーションやリップなどに比べ、コロナ禍の落ち込み幅が小さく回復も早かった。22年のような市場成長は厳しいとみている。

 さらに、原材料価格やエネルギー価格、輸送費などは高止まりしている。プロセス管理を推進し、ある程度のコストアップはカバーしてきたが、利益への影響は避けられない。今期も高騰が続く前提で対応していく。

 ――利益の圧迫をどう乗り切っていきますか。

 金井 自社の得意領域で付加価値を高める開発力・提案力をさらに磨いていく。

 当社は、処方と容器の独自開発を強みに、近年はプラスチック樹脂以外の木製や紙製の容器を用いた環境配慮型の製品開発を進めている。業界全体で環境対応が加速していることも後押しし、そうした新製品に興味を示していただけるようになってきた。

 特に、アイライナーやアイブローの詰め替え・カートリッジの引き合いが増えている。詰め替えも、使いやすくて交換しやすい、自由にカスタマイズできるといった付加価値を重視して開発を進めている。

 詰め替え可能な製品の生産量を増やすことは、製造業として環境への取り組みを推進できるだけでなく、製造のコストダウンにもつながってくる。アイメーク関連で詰め替え用の市場シェアを伸ばしつつ、その開発技術をマスカラやリップにも応用して提案幅を広げていく。

 ――環境対応では、CDP気候変動レポートで「A-(マイナス)」スコアの獲得など対外的な評価も意識されています。

 金井 サプライチェーンの透明性が求められるようになっている。CDPのほか、EcoVadis、RSPO認証、FSC認証などサステナビリティ関連の投資は継続して行う。
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