ホルス、定番の「サイタイ血幹細胞培養液」を提案

週刊粧業 2023年5月15日号 10ページ

カンタンに言うと

  • ヘアケアで「毛根幹細胞培養液」も提案
ホルス、定番の「サイタイ血幹細胞培養液」を提案
 化粧品の原料開発からOEM・消費者向け販売をグループで手掛けるホルスは、完全国産化した世界初の「サイタイ血幹細胞培養液」を中心に、同社グループにしかないオリジナル原料の提案を行っている。

 同社が開発した「サイタイ血幹細胞培養液」は、臍帯血(へその緒)に含まれる幹細胞を培養して得られる上清液で、臍帯血の採取から製造までの一連の流れを日本国内で行っており、「完全国産化」を実現している。

 世界で初めて表示名称「ヒトサイタイ血幹細胞順化培養液」とINCIを取得しており、これによってサイタイ血由来であることと、幹細胞であることが明示可能になり、他メーカーとの差別化した訴求が可能になっている。

 新原料では、今年1月に開催された化粧品開発展のタイミングで正式に上市した「毛根幹細胞培養液」を紹介する。

 毛根幹細胞とは、毛包中腹部のバルジ領域や毛球部に存在し、 毛髪を構成する組織の基となっている細胞だ。

 毛髪が生える土台である毛包の形成や、分裂することで毛髪が成長する毛母細胞などの各細胞組織に分化することで、毛髪の成長に深く関与している。

 この毛根幹細胞を採取し、培養して得られた上清液が「毛根幹細胞培養液」だ。

 毛髪が一定の周期で発育し、1本の毛が成長しはじめてから抜け落ちるまでを毛周期といい、毛母細胞が分裂・増殖する成長期、毛髪の成長が止まる退行期、完全に活動が止まる休止期の大きく3つに分けられる。

 毛根幹細胞培養液は、成長期だけでなく、毛周期全体にアプローチすることで、毛髪の成長に加えて、毛包を引き締めることで抜け毛を防ぎ、次の毛が生えてくるまで維持するというサイクルの正常化も期待できる。

 また、毛根由来のサイトカインをバランスよく含有していることで、毛根幹細胞の増殖と毛根内の各組織に最適な環境を促す。

 毛根幹細胞培養液を3%配合した育毛エッセンスによるモニター試験では、8週間継続的に塗布することで、塗布前と比較して約1.5倍の毛髪の伸長作用があることを確認している。

 同社の毛根幹細胞培養液は、健常な日本人由来の毛根幹細胞を使用しており、「サイタイ血幹細胞培養液」と同様に、採取から製造までのすべての過程を日本国内で行なった「完全国産化」を実現している。

 さらに、世界で初めて「ヒト毛根幹細胞順化培養液」という表示名称とINCIを取得しており、毛根幹細胞由来であることの表記が可能になっている。

 血行を促進することで毛髪の成長を促す原料はこれまでもみられたが、ヘアケアに特化した幹細胞培養液という新規性が、化粧品開発展において多くの顧客から注目を集め、CITE JAPANでも積極的に提案を行う。

 「年を重ねると一番わかりやすく変化する毛髪に、幹細胞培養液という形でアプローチした。今後は、エクソソームを使った原料開発により注力していく予定だ。また、埼玉県飯能市にて、新工場が完成し、粉末原料の自社製造を行うことが可能になった。今後は、より一層提案の幅を広げていく」(代表取締役社長 三井幸雄氏)
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