花王、「SOFINA iP」リブランディング発表会を開催

粧業日報 2023年9月11日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 高濃度炭酸泡が持つ様々な作用を肌に届ける最新の製剤化技術を紹介
  • 本質的なスキンケア提案で2025年度売上は22年比約2倍めざす
花王、「SOFINA iP」リブランディング発表会を開催
 花王は8月22日、スキンケアブランド「SOFINA iP(ソフィーナiP)」のリブランディング発表会を都内で開催し、第1部の研究発表会ではスキンケア研究所の細川勝上席主任研究員が「肌不調を改善に導く高濃度炭酸泡の製剤進化」について、スキンケア研究所の片山靖上席主任研究員と解析科学研究所の内藤智上席主任研究員が「角層トリートメント技術と角層細胞のうるおい状態を可視化する技術」についてそれぞれ説明した。

 花王では、炭酸の血行促進効果にいち早く着目し、2002年から化粧品への応用研究を進め、2012年には炭酸ガスのマイクロバブル化に成功した。その後、高濃度で持続性が高い製剤の進化とともに、2017年と2022年に特許を取得し、炭酸製剤の独自性に磨きをかけてきた。

 研究を進める中で、高濃度炭酸泡には血行を促進し、血管力が高まって肌が明るくなる効果以外にも、塗布することで角質構造が一時的に緩み、スキンケア剤の浸透を高めて肌なじみを良くする作用が確認されている。また、塗布によって肌が低pHになると、角層ターンオーバーが正常化し、これによって肌表面がなめらかとなることで、ニキビの軽減にもつながるほか、紫外線により引き起こされる炎症性サイトカインの発現を抑えるなど、様々な作用があることもわかってきた。

 さらに、花王では2023年に高濃度炭酸泡の肌への新たな作用として「真皮弾性成分の産生促進」を学会や論文にて発表し、角層だけでなく真皮を低pH環境に導くことで真皮の線維芽細胞が刺激され、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった真皮弾力成分を産生促進することが明らかとなった。

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