ビタミンC60バイオリサーチ、失敗を恐れずに挑戦し成長めざす

週刊粧業 2023年10月16日号 62ページ

ビタミンC60バイオリサーチ、失敗を恐れずに挑戦し成長めざす
 お客様や市場から求められる化粧品原料の基本的なポイントは安全性を前提として、世界にないユニークなメカニズムやストーリーを持つこと、そしてそれらがきちんとエビデンスに基づくものであることです。

 こうした基本的なポイントを押さえた化粧品原料の開発には、外部の研究機関や企業など様々なパートナーとの共創が欠かせません。昨年10月には、静岡大学との共同研究により、世界で初めて植物成長因子「AOH(アザオキソヒポキサンチン)」を化粧品原料として製品化した「レピスタ」を発売しました。

 このほか、高い発酵技術を持ち、食品業界の中でも強固なポジションを構築している親会社の三菱商事ライフサイエンスが持つ有用な素材や技術を化粧品用途へと展開するため、グループ連携の強化も同時に進めています。

 その第1弾が、今年のCITE JAPANで初披露し、植物由来フラーレンとレピスタに次ぐ第3の柱となる「ファルベレ」シリーズです。

 食品の製造過程で発生する副産物から抽出した酵母細胞壁由来の複合多糖体と、ビールの製造過程で発生するビール酵母の細胞壁をそのまま化粧品原料に活用した世界初のアップサイクルな原料シリーズで、今後も第二弾、第三弾のユニークなメカニズムやストーリーを持つ新たな化粧品原料を順次展開していきます。

 2003年の会社設立から当社は今年で20年が経ちました。前述したポイントを押さえた化粧品原料の開発に、邁進してきたことで、お客様より「しっかりとしたデータエビデンスを豊富に取り揃えている」とのご評価をいただいており、それが当社が成長してきた要因だと思います。

 一方で今年4月の社長就任時に、さらなる成長を目指すためには、フラーレンの開発・販売を通じて積み上げてきた知見を活用し、第二・第三の柱を作り上げなければならないと強く感じました。

 今後の抱負としては、失敗を恐れずに新しいものを生み出すことに挑戦し、そこで経験したことを次へと活かして、さらなる事業の成長を目指していきます。
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