高級アルコール工業、世界の化粧品文化に貢献する日本のオンリーワンカンパニーを目指す

週刊粧業 2023年10月16日号 62ページ

高級アルコール工業、世界の化粧品文化に貢献する日本のオンリーワンカンパニーを目指す
 70周年おめでとうございます。

 「国際性にすぐれた」「技術の独自性をもった」「最新の製造設備による製造」を通じて化粧品文化に貢献したいと65周年原稿で寄稿してから、5年が経ちました。

 この5年間は、外国人観光客のインバウンド需要から一転、突然のコロナ禍による化粧品産業、化粧品原料産業の環境変化、ロシアによるウクライナ侵攻、コロナ禍後に起きた化粧品の需要変化と、予測できない日々を過ごしてきました。

 しかしながら、この5年間を振り返れば、日本発の化粧品文化は間違いなく国際性を高め、浸透し、さらに発展していっているように思われます。

 たとえば、IFSCCの技術発表では、日本の化粧品会社の研究は常に表彰の対象となり、日本の化粧品技術や研究は、確実に世界の化粧品産業に貢献し浸透していっていると言えます。

 このような中、化粧品原料ではサステナブルな化粧品原料が求められる志向が強くなり続けていることから、弊社はベヘニルアルコール、イソステアリン酸、イソステアリン酸誘導体、植物由来ブチレングリコールなどの安定製造、供給に注力してきました。環境対応としてRSPO、エコサート、コスモスにも対応し続けています。

 お客様の多様な需要にお応えするために、2016年に設置した第二工場では、少量生産のためのパイロットプラントを設置、2021年には量産設備の追加も実施しました。また、2019年には韓国のお客様の要望をより深く汲み取るため、HAI KOREA社も設立しました。

 予想もしなかったコロナ禍の影響で、海外顧客訪問や展示会への参加が3年以上も実施できない状況を経験しましたが、この間、Webツールによるお客様との技術的な対話を継続しています。

 2019年に発表したアミナクトール OLHは、従来にない化粧品原料として技術、処方と併せて紹介し、採用例が増えています。

 今後もサステナブルな化粧品原料について、安定供給、安全、機能性を重視して研究開発を継続できる環境を整えるため、2025年には新本社・研究所の開設を目指して現在進めています。

 また引き続き、EU、米国、韓国、中国はもちろん東南アジア、インドでも積極的に弊社製品の紹介を続け、技術サポートを通じて日本発の化粧品技術の紹介に一層努めていきたいと考えています。

 次の5年間も、「よりサステナブル」「より安全で安定した供給」「独自の技術開発」「最新の製造設備」「最新の研究環境」を生かして日本発の化粧品技術を創るオンリーワンカンパニーを目指して化粧品文化に貢献したいと考えています。
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