カラーコスメのODM/OEMで国内トップシェアのトキワは、2020年よりスタートした中期経営計画で経営ビジョンとして「持続的な成長と社会貢献の両立」を掲げて企業体質の改善・強化に取り組んでいる。
改革を主導する金井博之社長に話を聞いた。
――2023年度を振り返っていかがですか。
金井 国内・国際ともにカスタマーポートフォリオ、カテゴリーポートフォリオを活かすことで着実に成長できている。国内はコロナ前の2018年、2019年度の数字を上回って推移し、受注残は2023年12月末現在で過去最高レベルにまで達した。
トキワを4年間見てきて、開発、製造、営業など全部門がトキワの製品に愛着を持っていることが、大きな強みだと捉えている。
見方を変えれば、愛着が開発スピードなどを邪魔しているかもしれないが、トキワの品質やイノベーションはそうした従業員の愛着から生まれてきたものであり、長年にわたってお客様と築き上げてきた価値でもある。ここはぶらさず、評価していただける企業とパートナーシップを築いていきたい。
――社会貢献では、EcoVadis社のサステナビリティ評価で「シルバーメダル」を獲得され、昨年のブロンズから評価をあげました。
金井 メダル獲得が目的ではないが、グローバル大手の企業との取引などで、パートナーシップをとっていく上でプラスになるはずだ。
当社は2020年からサステナブル経営を本格化し、環境負荷軽減や働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる。開発では、トキワサステナブルビューティをテーマに処方・容器の開発を加速させている。サステナビリティを意識したアクションを通じて、従業員が自己成長や新しいビジネスにつながっていると実感してくれていたら嬉しい。
持続的な成長の実現には10年後を見据えて20~30代の能力を引き上げていく必要がある。
人材育成では、経験やスキルに合わせた適材適所などまだまだ改善の余地はある。引き続き、従業員のキャリア形成を支援できる会社へと整備・改善を進め、持続的な成長と社会貢献の両立を実現していく。
この記事は週刊粧業 2024年2月26日号 11ページ 掲載
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