「化粧品づくりの匠(マイスター)になりたい」との思いを社名に込めて2004年に創業した美容マスク専門OEMのマイスターは今期(2024年9月期)、既存製品のリピート受注に支えられて前年実績を維持したものの、「生活者の消費意欲が戻っておらず、ここ数年続いた円安に伴う資材価格の高騰などにより、依然として厳しい状況が続いている」(企画営業 渡邉祐太氏)という。
愛媛県新居浜市にマスク製造工場を構える同社は、自動機による大量生産が主流となっているマスク製造において、取引先の要望に応じてマスクの型や厚みを細かく調整する「ハンドメイド」を基本とする。
また、顔用だけではなく、目もと用やハンド、デコルテ、背中、バストなど自動機で対応しにくいマスク製品のOEMを幅広く手がけている。
製造ラインでは、コットンとレーヨンを合わせた不織布の原反ロールからマスクを型抜きし、型の抜き加工から折り加工までを手作業で行う。
「顧客対応については従来通り、お客様の要望に応じた柔軟な対応が当社の優位性であり、そこが既存のお客様から支持され、継続的なリピート受注へとつながっている。SDGsに対する企業の取り組みとしては、不織布を生分解性のものに置き換えたフェイスマスクの製造を行っている」(渡邉氏)
品質面では、クラス10万の微生物対策が行き届いた衛生的なクリーンルームで充填し、品質管理担当者が梱包までの作業を一貫して手がける。
また、出荷前検品時のダブルチェックを実施し、徹底した品質管理体制のもとで高品質なフェイスマスク・ハンドマスク等の製造を行っている。
このほか、開発段階での「設計確認」と、製造段階での「清潔な環境」「再確認の徹底」により、他社では製造が難しいとされるパラベンフリーやノンアルコールなど低刺激マスクの製造も可能だという。
「今年の春からフェイスマスクで新たなプロジェクトがスタートしており、来期から本格始動できるよう進めていく」(渡邉氏)
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この記事は週刊粧業 2024年9月2日号 8ページ 掲載
■特集/化粧品OEM(後編)~柔軟性と独自性で競争力を向上◎フェイスラボ~国内は提案力の研鑽で成長軌道へ、海外はサプリを突破口に市場開拓◎RAPHAS JAPAN(ラパスジャパン)~好調な受注を受けて生産ラインを増強、9月より福岡で商品開発室が本格始動◎エア・ウォーター・リアライズ~パウチ充填ラインを増設へ、5ライン体制で対応力強化◎近代化学~育毛作用が認められた独自原料、「IG-Ex」配合...
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