粧業日報 2024年9月26日号 4ページ
アルビオンは、かねてより取り組んでいる液化ジメチルエーテル抽出を用いた化粧品原料の実用化の研究成果について、化学工学会第55回秋季大会(9月11日~13日、北海道大学 札幌キャンパス)で依頼講演者として発表を行った。
ジメチルエーテル(以下「DME」)は生体毒性が極めて低いガスであり、加圧することで容易に液化する。液化DMEは水溶性成分を可溶、脂溶性成分を易溶とするため、この液化DMEを用いて植物の成分抽出を行うと、室温で高効率な抽出が可能だ。さらに、常圧に戻すことで容易に揮発するDMEの性質により、同抽出物は非加熱で溶媒除去と濃縮が可能となる。
これらの液化DMEの特性が、従来の溶媒抽出と比較して植物から化粧品向け高効果成分を抽出するために非常に有効であると考え、液化DME抽出技術を用いた化粧品原料の実用化を目指してきた。
同社では、液化DME抽出技術を用いた世界初の化粧品原料として、ブドウ「ヤマ・ソービニオン」の種子から抽出した機能性オイルを開発した。この技術を用いたオイルは、従来法によるオイルには含まれない多くのポリフェノール類を含有しており、高い抗酸化活性を有しているという。また、ヒト皮膚細胞を用いた遺伝子発現試験による有効性が確認できたほか、液化DME抽出プロセスを通じて低エネルギーでオイルを製造できることが判明したという。
この開発をもとに、同社は液化DME抽出プロセスを用いた機能性化粧品原料の実用化に成功した。今回開発したオイルは、自社オリジナル化粧品原料として、アルビオンから発売される製品への配合を予定している。
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この記事は粧業日報 2024年9月26日号 4ページ 掲載
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