バスクリンは昨年、複数展開する入浴剤ブランドの中でも、ブリケット剤型の高機能入浴剤「きき湯」シリーズ(医薬部外品、全6種、ボトル各360g、分包各30g)が好調だった。予想以上の売れ行きから「カルシウム炭酸湯」と「明礬炭酸湯」の販売を一時休止したほどで(昨年12月から販売再開)、同社によると金額ベースで、これまで前年比約50%増で推移している。
好調の要因としては、粉末や液体など他の剤型に比べて競合製品が少ないことに加え、昨年はTVCMや提供番組のほか、「情報バラエティ番組内で取り上げられた反響も大きかった」と石川泰弘マーケティング部広報担当が語るように、メディアへの露出度を高めたことが挙げられる。中でも「TV番組内で(きき湯が)動脈硬化の予防・改善につながる入浴剤」として紹介されたことが引き金になったという。
化粧品・トイレタリー業界では、多機能アイテムが注目を集めており、きき湯もその一つだが、番組ではその多機能性ではなく、特徴的な機能に絞り込んで紹介された。それがかえって、商品の『分かりやすさ』につながり、生活者の理解を深めたようだ。しかし好調の背景には、機能別提案の強化活動があるという。
同社は08年に、各アイテムの効能・効果が分かりやすいパッケージデザインにリニューアルし、それ以後は「(症状や悩みなどで)選べるきき湯」としてシリーズの特性を打ち出してきた。事実、情報バラエティ番組などでの取材依頼が増えたのもここ1~2年であり、リニューアル時期と合致している。今年も既に、「ガイアの夜明け」(1月18日放送、テレビ東京系列)や「ためしてガッテン」(放送未定、NHK)で紹介されることが決定。放映後には、店頭へ結びつく販促ツールやPOPなどにも力を入れていく方針だ。
今年の商品戦略では、「詰替用」導入に向けた活動を掲げる一方、入浴と健康との関わりについて研究を進め、学会発表を行っている。今後の展望については「それらの研究成果をもっと有効に活用していきたい」(石川氏)と、アウトバス関連への将来的な参入を示唆するコメントもこぼれた。
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この記事は粧業日報 掲載
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