耐衝撃や省資源型容器の開発も
化粧品容器メーカーの三洋化学工業では経済産業省が実施した「中小企業IT経営力大賞2011」優秀賞(日本商工会議所会頭賞)を受賞した。前々期に投資した自動倉庫や物流システム、購買システムが評価された。今月24日に表彰式が執り行われる。
今期も積極的に設備投資を続けてきた。まず、インクジェット方式の印刷機を購入し、小ロットでの印刷加工への細やかな対応をはかった。
さらに3Dモデル作成機を導入した。これにより、初期段階から切削モデルでの提案が可能になった。井上厚弘社長は「質感、フィット感、手触り、重量感などでより正確なサンプルを作成できる」とし、インクジェット印刷との連動でプレゼンテーションを強化していく構えだ。引き続き、ジャー容器のラインアップを強化する。
主力商品「ミスティ」に続く次世代型インサートジャー「EUREKA(エウレカ)」は、二層の樹脂の間にフィルムを挟み込んで精密なイラストやグラデーションが表現できるのが特長で、この度新サイズとして60㏄を加える。
キャップの内部空間にシートを封入してオリジナルデコレーションをもたらす「AILE(エル)」は、「エウレカ」のように本体にもフィルムを挟み込んだタイプを検討している。
さらに、フィルムの挟み込みにより、内側はPP、外側は衝撃に強いハイミュランの2層構造の次世代型容器の開発も進めている。
新技術を駆使したブローのようなインジェクション容器も開発中だ。肉厚が薄くなるので樹脂の使用量が少なくなり、省資源につながる。250~300㏄の大容量サイズで、ボディケア商品に提案していく。
「2011年4月期は前年比約10%増で推移しており、総売上は30億円を突破する見込みだ」(井上氏)
※CITE Japan 2011注目企業「三洋化学工業(株)」編はコチラ
この記事は週刊粧業 掲載
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