化粧品OEMのケイズ、機械と菌、「好き」が長じた若き専門職の技が現場を牽引

週刊粧業 2012年1月1日号 86ページ

カンタンに言うと

化粧品OEMのケイズ、機械と菌、「好き」が長じた若き専門職の技が現場を牽引

 2011年7月、兄弟会社の業務移管を経て容器商社と受託製造業が一体化したケイズ(本社=石川県金沢市)は、創業メンバーの向こうを張って「第2世代」と呼ばれる若い人員の技術が製造現場を引っ張っている。

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 製造課の平野真広氏は、生産管理とライン担当を任され、経験則と若さが相まった34歳。精気溢れる様子で現場を駆け回っている。

 とりわけ、このところ「機械の調整や不具合の対応を一手に引き受けている」のが現状だ。3層フロアの隅々に配置した各製造機に不具合やこれを予見させる異音が起こると、メンテナンスに通じた平野氏は困ったスタッフらの"駆け込み寺"となって急場を解決している。問題解決率は70%前後と高数値で、「たいていの問題は潰してきた」という言葉に腕達者の自信がのぞいている。

 根っからの機械好き。前職では大型漁船の強大な16バルブエンジンに係わっていたほか、オフタイムまで「車いじりが趣味」という平野氏は、ケイズで「いろいろな機械に触れることは非常に楽しい」と明言している。

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 また、品質管理課では「菌が大好き」と言い切る岩岡真梨花氏が、保存効力試験と菌の培養を担当し、代役の利かない無二の存在として活躍している。

 菌との係わりは大学の研究室と修士課程で学んだ3年間に加え、酒造会社では酵母菌を培養したほか、食品会社の微生物検査に現在を合わせると「菌との人生は足掛け6年間」になる。

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 効力試験は化粧品に入れた菌が死滅することを確認する作業であるのに対し、これに用いる培養では「菌がいなくなっては困る。死んでしまわないよう細心の注意」を信条にしている。「時に親心が生まれる」というプロフェッショナルだが、かつて、一度だけの失敗で菌がいなくなった時は「もの凄いショックを受けた」と回想している。

 以来、「長期の休みがあると(菌の生育が)気になって仕方がない。これは生き物と向き合う職業」という強い意識が芽生えたと業務観を語っている。 

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