サンスター、弘前大と共同でタデ藍エキスの開発に成功

サンスター、弘前大と共同でタデ藍エキスの開発に成功

 サンスターはこのほど、弘前大学と共同で新規タデ藍エキスを開発し、スキンケア用途での有用性を使用試験によって確認したことを発表した。

 タデ藍エキスについては、弘前大学教育学部の北原晴夫教授らの研究により、皮膚トラブルの要因されている真菌・マラセチア属菌の一種である「マラセチア フルフル」に対する抗真菌活性を見出されていた。そして北原教授らは、活性物質「トリプタンスリン」を単離したことを2004年の日本薬学会で報告していた。

 その報告を受け、サンスターは同大と提携し、タデ藍抽出物のマラセチア属菌に対する抗真菌活性のスキンケアへの応用を目的とした共同研究を進めていた。

 研究では、マラセチア属菌に対する高い抗真菌活性のある「トリプタンスリン」を多く含みスキンケア製品に用いることができるタデ藍エキスを得るため、不要な成分を取り除き純度を高める独自の抽出方法の開発に成功。そのうえで、新規タデ藍エキスの抗真菌活性機能を確認し、成果を2012年3月に行われた日本農芸化学会2012年度京都大会で発表した。

 同社では、20~39歳までの77名の女性を対象にタデ藍エキスを配合した石けん、ローション、クリームの3品を用い使用試験を行った。この結果、生理周期にともない吹き出物が現れる25~39歳の19名に女性において、サンプルを使用したことで生理前1週間の吹き出物が統計的に有意に減少することが確認された。

 マラセチア属菌は、皮脂を栄養源として増殖する真菌であり、吹き出物の原因菌のひとつとも考えられていることから、マラセチア菌に対して高い抗真菌活性を有する新規タデ藍抽出エキスを用いたスキンケアが、周期的に繰り返す不安定肌に対して有用であると考えられるという。

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